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《ETAJIMA Fan Info》
江田島生まれ,江田島育ちの木村心(こころ)さん。昨年10月,大柿高校魅力化コーディネーターに着任しました。
現在江田島は,少子化による小中学校の児童生徒数減少で,市内唯一の高校である大柿高校の入学数も定員を下回っています。
市内外から生徒を呼びこめる教育環境の創出や支援の一環として,江田島市,江田島市教育委員会では,大柿高校と市内中学校・市内外の各教育機関と連携し,魅力ある学校づくりを支援できる「大柿高等学校魅力化コーディネーター」を採用しました。
大柿高校のPR活動が主とのことですが,日々,どのような仕事をされているのでしょうか。江田島市教育委員会学校教育課にてお話をうかがいました。
「配属先の教育委員会では,資料作成や打ち合わせなどの業務をしています。着任した10月から年末までに,校長先生,教頭先生と30校近くの中学校へ学校訪問に出かけました」
学校訪問の必需品,パンフレットとリーフレット。
情報量が多かった以前のリーフレット(上)。
木村さんが着任1週間で,伝えたい情報を精選したA4サイズにまとめました(下)。
リーフレット内の「進学・受験実績」は,学校訪問の際,最新データに差し替えるそうです。江田島市の観光アシスタント・さくらプリンセスとして菓子博や銀座TAU,東京や大阪にも江田島の魅力発信に尽力した経験もある木村さん。受け手の目線をくみ取った新リーフレットで,早速の才能発揮ですね。
そして校長先生,教頭先生と,江田島市内外の中学校を30 校近く回られたとのことですが……。
「中学生の時に教えていただいた先生が,いまでは教頭先生,校長先生になられた方もおられます。 知っている先生が多いので,広報でも活動しやすいですね」
市外の中学校は,どうだったのでしょうか。
「先生方は江田島や大柿高校について知っておられるのですが,保護者の方のなかには,大柿高校を知らない, 江田島も知らないということもあります。また,江田島市内の方でも,大柿高校が存続の危機にあることを知らない方もおられます。江田島そして大柿高校の魅力を広く伝えていくことが,やりがいにつながりますね」
広報活動の一環として,毎日のように更新しているフェイスブック。撮影はスマートフォンで,パチリと。
3学期始業式で校長先生のお話を撮影中。
この日の様子もフェイスブックにアップされました。
写真と記事はできるだけその日のうちに更新。その画像をよく見ると,右下にかわいいイラスト入りのボードが。昨年12月から始まった大柿高校の新名物・ウェルカムボードの紹介も,フェイスブックで読むことができます。
取材日の始業式の後で,正面玄関エントランスにて『ようこそ大柿高校へ!』と,ウェルカムボードを囲んで。左から順に,木村さん,大柿高校事務の赤瀬先生,高木先生。この日は高木先生が,文章とかわいいイラストも描かれました。
日替わり更新のボードから伝わる温かなメッセージは,「目が届く・手が届く・心が届く」大柿高校らしさにあふれています。
1月10日のウェルカムボードには,明太子の日と,チヌ(クロダイ)の話が。
なぜチヌかといえば,この日,1年生が「地域学」で,チヌフライドック作りに挑戦したのです!
昨年11月,同「地域学」で,さとうみ科学館の西原館長を招へいし,江田島ならではのチヌについての講演会が行われました。そこでチヌの生態について学んだ1年生。今回の実践編では,チヌフライドックをはじめ,カルパッチョなどのチヌ料理を作りました。
講師は,元ANAクラウンプラザホテル広島・日本料理宴会和食料理長を務められた,皆川さんです。
この日は木村さんも参加。情報発信のフェイスブック用撮影だけでなく,自らもチヌ料理を手伝い,生徒と一緒に調理。授業時間の限られたなかで,手際のフォローやひとりひとりへの目配りも欠かさず,すっかり柿高の一員となり,リードしていた様子が印象的でした。
バーガーにはさむチーズを,生徒と一緒に包む木村さん。
仕上げのケチャップがけの様子を見守ります……。上手にできたら,すかさずフォローも。
今回のチヌ料理にあたっては,えたじま向上委員会の方々をはじめ,多くの皆さんの協力がありました。そして,参加した生徒も自主的に動き,調理,配膳,後片付けを時間内で行いました。
カルパッチョの盛りつけ中にも,ついカメラにポーズを向けようと前へ出てしまう茶目っ気ぶりも。授業の楽しさがそのまま,柿高生の笑顔にあらわれていますね。
活動の合間にはこうしたワンシーンも欠かさずに。コミュニケーションの積み重ねから,木村さんと柿高生との信頼関係が築かれているのだと感じるひとコマです。
そしてフェイスブック用の撮影もしっかりと。楽しい雰囲気で進行した様子が,この日の記事からも伝わってきました。
1月下旬,公立高校の選抜(I)志願状況が新聞や県教委ホームページに掲載されました。今回,大柿高校は志願者数が定員を超えたのです!柿高フェスタをはじめ,学校と地域の人々との協力,そして木村さんの取り組みもあわせて,柿高のさまざまな変革が結実したものと言えるでしょう。
そんな大柿高校の日々の話題をお届けするフェイスブックアカウントはこちら。柿高,そして木村さんの,これからの躍進に期待大です。
【2019.3.27追記】何と,来年度入学予定者は40人に!広島県教育委員会が存続ラインとしていた全校生徒数80人以上を上回る結果となりました。
【学校情報】広島県立大柿高等学校
住所:〒737-2213 江田島市大柿町大原1118-1
電話番号:(0823)57-2055
FAX:0823-57-2619
ホームページ:http://www.ogaki-h.hiroshima-c.ed.jp/