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《ETAJIMA Fan Info》
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全国の島々が集まる祭典「アイランダー2023」、今年も開催です!
「アイランダー」とは、島に暮らす人たちが自分たちの島の自然・歴史・文化・生活などの素晴らしさをアピールする、「島と都市」、「島と島」をつなぐ交流イベントです。
日本全国155以上の離島が参加します。
江田島市のブースでは、島の紹介や移住相談、特産品をご用意して、池袋サンシャインシティで皆さまのお越しをお待ちしています(オンラインなし)。
江田島市をはじめ、全国の島々と直に交流できるこの機会をお見逃しなく!
【開催概要】
日時:11月18日(土) 10:00~18:00
11月19日(日) 10:00~17:00
会場:池袋サンシャインシティ文化会館ビル2階 展示ホールD
(東京都豊島区東池袋3-1)
入場:無料
▼イベント詳細はこちらをご覧ください
公式ホームページ
2023年3月,大柿町大君に「BYUCCA glamping-ビュッカグランピング」が誕生しました。
江田島市内では2番目のグランピング場です。
同敷地内に社屋を構える,アパレルブランドaquagarage(アクアガレージ)がプロデュース。撮影スタジオ“Pinto”,ワーク&カフェ“yohac”を擁する,複合施設“Sugos”のひとつです。
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▲深い藍色に沈む,薄暮の時間帯。
早瀬大橋を背景に,幻想的な雰囲気のライトアップ。色彩の妙が,異国感,非日常の空間を演出します。
今回の江田島ファンネットでは, Pinto,yohacの様子と共に,その魅力をお届けします。
(※取材及び写真撮影時期はグランドオープン前の2月で,完成後の現在と同じでない箇所もあります)
・お話を伺った人:有限会社伊勢屋(いせいや)コンサルタント 代表取締役 山下真由美さん
1989年創業の建設コンサルタント会社。
2000年代後半から,雑貨や衣料を扱うEコマース(電子商取引)へ事業展開。現在は,レディースアパレルブランド「アクアガレージ」を経営。上質・低価格,トレンドを取り込んだベーシックな商品で人気を博し,ローカル局の情報番組から全国ネットのテレビドラマ,映画などにも,衣装協力を行う。
・聞き手:江田島ファンネット
※記事内の写真提供…アクアガレージ(△のみ江田島ファンネット撮影)
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△1階はSugos部分の撮影スタジオとカフェ,会議室など。2階はアクアガレージ新社屋。
一般的な企業から連想するような硬質さは無く,古くからの友人宅を訪れたような温かさが印象的でした。
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△取材中の一コマ。バーバパパをモチーフにした5号棟「ANNETTE」の前で,山下代表取締役(写真左)。
気さくで親しみやすいお人柄ながらも,情報量の深さ,先見の明に,驚かされることが多かった取材となりました。
(写真右:江田島ファンネット・吉田)
「Sugos」の由来
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△昨年撮影した,江田島ファンネット公式YouTubeチャンネルの動画「大柿町大君 県道121号線(大君深江線)の桜」からの一場面。
並び立つフェニックス(ヤシの木)の奥側が泉公園。広い砂地にカラーコーンが点在するこの光景も,今は過去のものになりました。
――早瀬大橋の下は,泉公園からの眺めは良いものの,周りに何もない状態でした。
複合施設Sugosや新社屋を,この地に決めた経緯をお聞かせください。
山下「能美町にあったアクアガレージの旧社屋が手狭になり,商品撮影と会議が重なると場所が取れず,業務に支障を生じた時期がありました」
しかし江田島市内に賃貸オフィスは無く,近隣の方から紹介された物件を検討したものの――。
山下「耐震問題や,私の思いと違って「海が見えない」など,条件が揃うところが無くて」 そうした中,経済産業省の事業再構築補助金へ応募したところ,採択され,本格的に事業拡張へ動き出すことに。
(※事業再構築補助金…新分野展開や業種転換などの大きな事業再構築を図る中小企業・中堅企業・個人事業主などを支援するための制度。コロナ禍における経済社会の変化に対し,日本経済の構造転換を目的に創設された)
海が見える,江田島市らしい立地を探すも,ビジネス目線で考えると,海が見えるだけでは条件が難しい。
その後,江田島市の協力もあり,泉公園の横を借りることができて,現在に至ったのだそうです。
山下「但し,すごく広すぎて。1500坪の中で我々が使いたいのは,僅かな規模なんです」 キャンプ場の着想は,余った土地の活用方法を模索する中で,生まれました。
しかし昨今では時流にそぐわず,キャンプ場立て直しが増えている――。専門家の方からの助言を受け,グランピング一択で方向性が決まりました。
――初めからグランピングではなく,もともとはオフィス,スタジオありきが出発点だったんですね。
山下「スタジオが要る,会議室も要る。でもどうせなら,皆さんが気軽に利用できるカフェみたいなスペースも作りたい。
うちのスタッフだけじゃなく,オープンな場所にしたい意味もあって。
みんなにここで過ごしてほしいなという思いから,「Sugos(すごす)」っていう名前がついてるんです」
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△Sugosエントランスにあるフロアガイド。
温かい色調と,寄木細工を思わせる案内板は,見た目にも楽しい,おもてなしを感じる意匠となっています。
――Sugosの各施設について,名前の由来を教えてください。
山下「ワーク&カフェyohacは,頭を真っ白にして少し考えごとや,ぼーっとするとか,そういう意味合いも「余白」かなと思って。
スタジオPintoは,ピントを合わせるみたいな可愛い語感に。ロゴマークは,絞りのデザインのピントですね。
BYUCCAっていう名の由来は,イタリア語のBACCA(バッカ)という言葉で,英語でberry(ベリー)。
瑞々しい果実,そういうベリー系の果実のことを指すみたいで,バッカとビューティーの造語です。
体も心も瑞々しく,リフレッシュして帰ってもらいたい,そんな意味を込めています」
――それぞれに詰まった思いが深くて,素敵ですね。
山下「女性は常に,何歳になっても,心は28歳らしいんですよ。社会人になって,恋愛して結婚してるかもしれないし。一通りの,楽しい人生を味わった時期なんですね,28歳というのは。
Sugosは,50歳の人も60歳の人も,28歳になれる場所です」
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▲インタビューはSugos1階の会議室にて。薪ストーブやデンマークインテリアのセンスの良さが目を引きます。
『こんなにいい場所だったんだね』
――今回の事業拡張に着手するよりも前,ここを通られた時などに,場所の印象などありましたでしょうか。
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△動画「大柿町大君 県道121号線(大君深江線)の桜」の,別シーン。切り立つ岩肌が連なり,その先の深江側には,採石場があります。
山下「長浜海水浴場の先に採石場があって,(会社の業務の関係で)ここを通っていました。それ以外は,特に印象が無かったんです。
でも今は,多くの方が来られるようになって『こんなにいい場所だったんだね』と,皆さん言われます。
50代,60代の人に聞くと『ここはいつも遠足のコースだった』とか。もっと前の世代では『ここに遊園地があって』『子供の頃,ここに来るのが楽しみだったんだよ』と仰る方もいらっしゃいます」
――遊園地の話は初めて聞きました。昭和から平成を経て令和の時代にまた,活気が戻ってきた感がありますね。
山下「本当にいいところですよね,橋の下って。すごく,わくわくするところです」
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△呉市で発行されている情報冊子「海洋彩都」no.57(2014年10月号)から。
特集「昔なつかし遊び場ばなし」から,遊園地「早瀬ファミリーランド」に関する記事を発見。
現在ここはオリーブ畑になっているとのこと。
1970年代には,レストランを備えた海上ホテルまであった早瀬大橋周辺。令和のいま,時を経て,再び賑わいのある場所となりました。
今後のアクティビティについて
山下「暖かくて,特に朝が気持ちいいから,出社したときがすごくいいんです。背中が熱くて,今もエアコンつけていないんです」
――冬なのにこんなに暖かい,日当たりがいいですよね。
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△南側に面した建物の採光部。広々とした立地ならではの好条件です。
この日は,最高気温10度未満,風も強い天候でしたが,新社屋内や,後で紹介するグランピング施設も,エアコンなしでとても暖かく過ごせました。
山下「グランピングのお客さまにはぜひとも,朝ヨガは経験してほしいですね。そして,マダイの全国有数な釣りスポットらしく,フィッシングもアクティビティとして取り入れたいです。後は,たいやき作りとかも(笑)」
――かわいいですね。
山下「ここにちなんだ美味しいアクティビティがやりたいなと。あとは,レモンスカッシュ作りとか。
早くチェックインをされる方が多いみたいで。3時からなのに,お昼にはもう着いているという場合です」
――市内の他の宿泊施設でも,早く到着される方が多いと,話を聞いています。
山下「時間を持て余して,過ごし方に戸惑うんです。でも夕食も近いし,山に登ったりするのも,なかなか時間が取れないでしょうね。
また,能美町にコーヒー焙煎の方がいらっしゃるので,指導を受けて,コーヒーのロースト,ミル作りも考えています」
――鹿川のCoffee Roast Sereno(コーヒー焙煎の店)さんですね。ここでも出来るようになると。
山下「他にも,マリンアクティビティでは,アウトリガーカヌーとか。そのあたりはいま,長浜海水浴場さんと契約したところなんです」
スタジオPinto
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△アクアガレージのホームページなどへの掲載商品を撮影する自社スタジオ。
一般利用可。スタジオ貸切や撮影代行サービスも行う。
――明るくて,光が柔らかい感じですね。商品写真だけでなく,ポートレート撮影にもいい場所ですね。
山下「人工光でも勿論,明るさは足せるんですけど,やっぱり太陽の光を超えるもの,代わるものは無いですね。自然光だと,影が柔らかく写るんですよ」
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▲(画像はアクアガレージHPより)肌や生地の質感が十分伝わるのは,撮影機材,技術と,自然光の特性を活かしたこのスタジオならでは。
ワーク&カフェyohac
※メニューや営業時間などの最新情報は、こちらをご覧ください。
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△電源,WiFI完備の室内は,ワーケーションにも最適。窓外の景色を眺めながら,清閑な雰囲気で島時間を堪能できます。
山下「カフェとランチで,ホットサンドとかの軽めの食事になります」
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△Sugosをイベントなどで利用される方向けの食事を,ここで提供する場合もあるそうです。
突撃!隣のすごいオフィス
山下社長のご厚意により,一般の方は入れないアクアガレージのオフィスに案内いただきました。
階段を上がると,そこには……。
――明るくて窓が多いというか,壁が少ないですね。ほぼ「外」で,暖かい。
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△オフィスに続く廊下から窓外の景色。右手前がスタジオPinto,後方に5つのドームテントが並びます。
モントリオール万博博覧会アメリカ館や,かつての富士山頂レーダーでおなじみの形状は,フラードーム(ジオデシックドーム)と呼ばれる構造。アメリカの建築家バックミンスター・フラーが考案。頑丈で荒天に耐える仕組みを持ち,ドームハウスやグランピングテントなどに採用されています。
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△アクアガレージオフィス。遠くに海を眺めつつ,採光たっぷりの室内。「いいですいいです,光が」(江田島ファンネット・吉田談)。
採光と適温を両立した,過ごしやすい空間がそこにありました。
各ドームの魅力をたっぷりお届け、後編へと続きます!
前編はこちらから。後半は各ドームの様子などをお伝えします!
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▲宿泊ドーム横の青い建物は,管理棟インフォメーションです。
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△宿泊を伴わない日帰り利用の方でも,気軽に立ち寄れる場所です。(※2月取材時,保冷庫や内装の一部は工事中)
山下「ベトナムのサンドイッチ・バインミーをここで出す予定です。宿泊客の方だけでなく,ふらっと立ち寄った方にも食べていただけるように」
バインミーは,フランスパンに野菜や肉などを挟んだベトナムのサンドイッチ。江田島市では初登場のグルメに期待大です!
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▲5つの各テントに併設された,専用食事・水回り小屋。手作り感ある風合いの外観にも注目です。
1号棟の「FINCA」とは,何なのでしょうか……?
山下「ここはヘミングウェイですね。ドームテントに「老人と海」を置いています。テレビとかは無いんですけど」
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△海のそばで読書。ゆっくりとした時間を過ごすのも,Sugosならではの楽しみ方です。
山下「それぞれにコンセプトがあって,海にまつわるものが由来になっているんです。家族連れで来られたときに,絵本や本を読んでもらいたくて。1棟目がヘミングウェイ(注1)なんです」
(注1)アメリカ出身,ノーベル賞作家のヘミングウェイ。20数年暮らしたキューバは,本島の他に1600余りの小島や岩礁で形成され,沿岸には美しいビーチリゾートが広がります。
キューバのハバナ郊外の邸宅「フィンカ・ビヒア(Finca Vigia)」は,代表作『老人と海』の執筆場所として有名で,現在は博物館となっています。小説の舞台となった漁村・コヒマルは,ハバナより10キロ先に位置し,観光名所で人気のスポットです。
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△テントから見える穏やかな海は,のどかな漁村と評されるコヒマルに通じるものがあるのかもしれません。
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△狩猟好きで知られたヘミングウェイ。そのモチーフが室内に溶け込むように,さりげなく使われているところにセンスの良さを感じます。
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▲2号棟はNOA。
山下「NOAは,ゴーギャン(注2)ですね。他にもトーベ・ヤンソンや,バーバパパがあります」
――名前がそれぞれ違ってて,内装も変えているんですね。
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(注2)NOAは,フランスの画家・ゴーギャンのタヒチ滞在記「NOA NOA」から名前が採られ,インテリアや内装にそのモチーフが活かされています。
想像を駆使した手法で描くゴーギャン。実体験でなく脚色を施した「NOA NOA」は,彼自身の精神の冒険譚と言われています。色彩で表現した思想が,世間から理解されない自作品を,文章で伝える方法を選んだのです。
「NOA NOA」の邦訳は岩波文庫版以外に,ちくま学芸文庫版「NOA NOA」もあります。ちくま版は本編に併録された草稿を読み比べることができ,原稿の編集を依頼した象徴派の詩人・批評家のシャルル・モリスの手で,読み物として洗練された過程がうかがえます。
どの名前も,一読しただけでは正解が想像できない,クイズのような趣向がユニークです。BYUCCAグランピングの,それぞれの名前の由来を知ることは,芸術作品の寓意を汲むことと近似しているのかもしれません。
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▲3号棟はBELLA。
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映画「グランブルー」の舞台となった,イタリアのシチリア。その地の,イゾラ・ベッラ(Isola Bella)に由来し,グランブルーにちなんで,海に潜るイメージのインテリアになっています。
イタリア語で「美しい島」の意味をもつIsola Bellaは,海岸と砂州でつながった小さな島。異なる立地ではありますが,早瀬大橋のたもとは,蹴り小島や王泊などの自然に恵まれ,江田島市ならではの「美しい島」と呼べる景観に違いありません。
また,イゾラ・ベッラの雰囲気は室内だけでなく,屋外の専用ジャグジー付きで,贅沢体験が楽しめます!
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▲満天の星を見ながら,屋外ジャグジーでくつろぐ……。このロケーションだからこそできる至福のひとときです。
4,5号棟は,小さなお子さまにも親しみのある題材が登場します!
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▲4号棟のKLOVは,フィンランド湾に浮かぶクルーヴハル島(Klovharun)から名前が採られています。
ムーミンシリーズの作者として知られる,フィンランドの画家で小説家のトーベ・ヤンソン。
晩年に,クルーヴハル島に小屋を建て,以降20年以上,春から夏の間を過ごしました。そして,別荘兼アトリエとなった小屋で,ムーミンシリーズは書かれました。
4号棟のインテリアは,この小屋に合わせたもので,フィンランドの由来から,サウナが設置されています。
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▲専用のバレルサウナ(樽型サウナ)付きで,本格的な“ととのう”体験を満喫!ロウリュ(熱したサウナストーンにアロマ水をかけて発生する蒸気)が室内に循環するのに適した構造なのだそうです
KLOVは他の棟よりも,桜の木が茂る奥寄りに建てられ,クルーヴハル島が持つ海の印象と,フィンランドから想起される森のイメージを両立させています。立地の雰囲気をうまく取り込み,専用食事・水回り小屋にも情緒を醸しだす演出がお見事です。
そして,BYUCCAグランピング最大の10メートルドームテント,5号棟のANETTE。
高い天井の下で,コタツを挟めるくらいに間をとり,ベッドが並んだ様子は,壮観の一言に尽きます。
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▲最大定員10名でも宿泊可能。気のおけない仲間たち,多世帯での利用など,使い方・泊まり方の選択肢が広がります。
山下「ここは,山下明生(はるお)さんのバーバパパをコンセプトにしています。バーバパパの原作の,アネット・チゾンさんにリスペクトして「アネット」としてるんですよ。
山下明生さんは,バーバパパのほかにも,海にまつわる絵本をたくさん執筆されてて,それを全部寄贈してもらったんです。ちょっとしたものですが,山下明生文庫もあります」
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▲カラフルなじゅうたんは,ドームのコンセプトが活かされています。
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▲冬場には欠かせないコタツに,こんなサプライズも。形とピンク色からの連想で気づく仕掛けが面白いです。
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△殺風景になりがちな水周りにも,細かな心配りがありました。
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△使い勝手の良いクッションと一緒に。山下明生さん訳書のバーバパパと童話が読めます。
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▲ちなみに,山下明生さんの代表作「島ひきおに」(注3)の引島は,Sugosからは離れていますが,大君のオリーブファクトリー周辺から見ることができます。
(注3)1937年東京都生まれの山下明生さんは,幼少期を能美島で過ごされました。出版社で児童書の編集を手掛け,自身も童話などの創作を行っています。代表作の「島ひきおに」は,人間たちと一緒に遊びたい鬼が,漁師の出まかせの「島を引っ張ってくれば一緒に暮らせる」に騙されて島を引いてくるものの,一緒に暮らす人は現れないという,考えさせられる内容のお話です。
「島ひきおに」は国語の教科書にも載り,続きを求める声が多くの児童から出たそうです。決して明るくない作品ながらも,読書対象の幼い世代からこの結末を受け入れる声が出たことは,山下明生さんの作風と締めくくりを,たくさんの方々が望んでいたのでしょう。
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▲各テントは焚火台とバーベキュースペースを備え,日没後の忘れられないひと時を演出します。
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――江田島ファンネットでは,江田島市から遠く離れて暮らしている方向けに,今のまちの様子をお伝えしています。とくに,大柿町にかつて住まわれた方々には,長浜海岸や,早瀬大橋のたもとに昔は通園地があったことなども含めて,ひときわ懐かしい場所であろうと思います。
ここ最近は,旅行への機運も戻りつつあり,陸路からの入口である早瀬大橋や,この場所へ来られる方も多くなってくるでしょう。
そうした中で,江田島ファンネットをご覧いただいている方々に,メッセージをお願いします。
山下「Sugosは,大切な人とゆっくり時間を過ごす場所として,江田島市内へと続く,入口となる象徴的な早瀬大橋のたもとに生まれた新しいスペースです。ここは,私の物でも,会社の物でもなくて,みんなのものなので,オープンに捉えていただきたいと思っています。
潮風や静かなさざなみの音,満点の星空が広がる,柔らかな時間の中で,ゆっくりくつろいでいただきたい,ここから江田島市の魅力を全国へ発信する拠点としたい,という意味が込められています。
地元の人や産業をつないで地域の価値を高め,一過性ではない課題解決に取り組みたいと考えています」
――今や全国ネットのテレビ番組や映画で,商品や名前を見るのが日常となったアクアガレージ。江田島市発のアパレルブランドであることが誇らしく,またこのたびのSugos誕生は,市内外問わず楽しめる場所として,本当に素晴らしいことだと思います。
今回は,貴重なお話をたくさん伺うことができました。
ご多用のところ,お時間をいただきまして,ありがとうございました。
(取材年月:2023年2月)
【企業情報】
〒737-2212 広島県江田島市大柿町大君2389−2
・アクアガレージ(有限会社伊勢屋コンサルタント)
・Sugos
・BYUCCAグランピング
・BYUCCAグランピング インスタグラムアカウント
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▲BYUCCAグランピングのロゴは,ファビコン(ブラウザで開いたときのお気に入りアイコン)を想定して,シンプルな形になったのだそうです。スマホやネットで検索する時代ならではのデザインです。
ロゴに,星とドームを表現したのは,
山下「『グランピングで楽しみたいこと』を調べた全国的なアンケートの1位が,天体観測だったんですね」
江田島市内に住んでいると見慣れた日常でも,利用者の方にとっては,得難い体験であることに気づかされます。
各ドームのモチーフからロゴデザイン,アクティビティに至るまで,細かい配慮があり,多くのことを学ばせていただいた取材となりました。
BYUCCAグランピングは,江田島市のグランピング施設では2番手で,市内外の競合で独自色を打ち出すのは至難の業であるはずです。そんな状況下でも,グーグルマップの口コミやインスタなどの反応はどれも高評価。
ホームページや予約サイトの写真だけでは,その良さの一部しか伺い知ることができませんが,とにかく詰め込まれた情報量とその密度が濃い!訪れた方々をいかに楽しませるか,その目配りの数々を,記事を読んでいただいた皆さんと共有できれば幸甚です。
江田島ファンネットの記事で過去最大級の分量となりましたが,それでも言葉と写真だけでは100パーセント伝えきれないのが本当に残念です。その素敵さをぜひ,ご覧いただいている皆さんも,体験してみてください!
【BYUCCAグランピングに泊まる前,または,帰ってからまた読んでおきたい6冊】
※6冊とも江田島市の図書館で借りられます。予約状況および所蔵館はタイトル検索でご確認ください。
・もっと知りたいゴーギャン(六人部昭典/著,2014年09月 河出書房新刊)
・老人と海(光文社古典新訳文庫 ヘミングウェイ/著 小川高義/訳,2014年9月 光文社刊)
・ムーミンの生みの親、トーベ・ヤンソン(トゥーラ・カルヤライネン/著 セルボ貴子/訳 五十嵐淳/訳 2014年09月 河出書房新社)
・たのしいムーミン一家(トーベ・ヤンソン/作・絵 山室静/訳,1998年10月 講談社刊)
・おばけのバーバパパ(アネット=チゾン/さく タラス=テイラー/さく やましたはるお/やく, 1989年9月 偕成社刊)
・山下明生・童話の島じま 3(山下明生/作,2012年3月 あかね書房刊)※「島ひきおに」所収