▼ニュース・イベント・お店・特産品
《ETAJIMA Fan Info》
2022年9月23日に、「江田島ファンネット」サイトの累計アクセス数が、おかげさまで600,000を超えました。
昨年10月に500,000超えの記事をアップ、1年経たないうちにこうして「ご報告」となりました。
江田島市のメディア取材・掲載面やそれらを取り巻く状況も、昨年から今年にかけて、いくつかの大きな転換期がありました。
1つめは、東京から移住したIT企業・GeneLeaf(ジーンリーフ)がNHKの移住ドキュメント番組「いいいじゅー!!」で紹介され、前後して民放テレビ番組や新聞などにも取りあげられました。
ちなみに、東京江田島ファン倶楽部会報誌「ETTO」第7号の特集”「企業」という新しいえたじま仲間”でも、東京から江田島市へ進出したデザイン会社・SHIFTBRAIN(シフトブレイン)、GeneLeaf、バレットグループの3社を全力取材。企業の紹介だけでなく、シイラのムニエルや山芋ステーキなど地産地消も盛り込んだ、江田島市の新たな魅力満載の号でした。
そして2つめは、江田島市広報大使として活躍された、STU48・矢野帆夏さんが、任期満了により2022年9月23日をもって離任されたことです。
広報大使の就任は2019年9月30日。以降、テレビやインターネット、イベントなど、約3年間、江田島市のためにご尽力いただきました。
江田島市役所本庁の1階ロビー、3階の企画振興課の矢野帆夏さん関連写真は、市役所の一部分とは思えないほどに、この3年でとても楽しく、華やかになりました。これを目指して遠方から本庁を訪れてくださる方もいらっしゃいました。
また、貸切船での乗船イベントや、江田島市内の飲食店や名所をめぐる民放テレビ局番組出演など、現地へ赴いての広報活動も数多く、ファンの方々のみならず、地元の方々との交流を大切にして活動されている様子が印象的でした。
矢野帆夏さんは9月23日をもってSTU48を卒業されました。STU48の活動と並行して、江田島市広報大使としてもご活躍いただいたことへの感謝と、これからの新たな人生がより素敵なものとなることを願ってやみません。
3つめは、SEA TO SUMMIT江田島や、おかげんさんまつり、今年10月開催のオータムフェスタ・海上花火大会のように、江田島市内各地で毎月のように行われていた例年のイベントが、今年の夏を境に、徐々に復活してきたことです。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、延期や中止となっていましたが、感染対策を講じたうえでの実施。町中のかつての賑わいが、少しずつ戻ってきたように感じます。
江田島市を今まで知っていた方も、そうでなかった方からも、たくさんの皆様にご覧いただくことで、江田島ファンネットのホームページも成長していきました。
このサイトを通じて、より多くの、幅広い年齢層の方々に、江田島市を身近に感じていただければ幸いです。
江田島ファンネットではこれからも、記事や動画、メールマガジンにて江田島市のいまをお届けしますので、どうぞよろしくお願いいたします。
(記事作成:2022年10月)
全国の島々が集まる祭典「アイランダー2023」、今年も開催です!
「アイランダー」とは、島に暮らす人たちが自分たちの島の自然・歴史・文化・生活などの素晴らしさをアピールする、「島と都市」、「島と島」をつなぐ交流イベントです。
日本全国155以上の離島が参加します。
江田島市のブースでは、島の紹介や移住相談、特産品をご用意して、池袋サンシャインシティで皆さまのお越しをお待ちしています(オンラインなし)。
江田島市をはじめ、全国の島々と直に交流できるこの機会をお見逃しなく!
【開催概要】
日時:11月18日(土) 10:00~18:00
11月19日(日) 10:00~17:00
会場:池袋サンシャインシティ文化会館ビル2階 展示ホールD
(東京都豊島区東池袋3-1)
入場:無料
▼イベント詳細はこちらをご覧ください
公式ホームページ
この夏は日本各地で,夏祭りや花火大会が3年ぶりに開かれたところも多く見られましたが,ようやく,わがまち江田島市でも,約3年ぶりに江田島湾海上花火大会が開催されます。
【開催日時】令和4年10月22日(土)午後6時から花火打ち上げ 雨天時、花火は翌日開催
大会当日は,海上自衛隊第1術科学校の施設開放行事(オータムフェスタ)も併せて開催されます。(※オータムフェスタは開場11時)
▲写真は2019年江田島湾海上花火大会の様子です(江田島市フェイスブックより)
各プログラムの詳細につきましては,江田島市ホームページの今後の更新をご覧ください。
江田島市ふるさと納税返礼品に,待望の,瀬戸内いとなみ舎のオリーブ製品が加わりました!
瀬戸内いとなみ舎合同会社は,江田島市地域おこし協力隊でオリーブ栽培技術指導員を務めた峰尾さんが,協力隊卒業後に起業,設立しました。
この会社ではオリーブ栽培から自社加工施設までも運営。人気商品のオリーブ新漬け(マンザニロ種とミッション種)は,2022年3月に瀬戸内ブランド認定を受け,オリーブオイル「江田島ブレンド ミディアム」は「OLIVE JAPAN® 2022 国際オリーブオイルコンテスト」銀賞を受賞しています。
返礼品は,寄付額によってオリーブオイルや新漬けの容量が選べる,選択肢の広さも魅力です。
ふるさとチョイス内の瀬戸内いとなみ舎製品はこちら
瀬戸内いとなみ舎/峰尾農園のサイトはこちら
(記事作成:2022年8月)
※イベントは終了しました。多くの方にご来場いただき、ありがとうございました。
東京・有楽町の会場で、広島県内18自治体&仕事・教育・住まい等9団体&先輩移住者11名が大集合する「もっとまるごと!オールひろしま移住フェア」を開催します!
“ワクワクする暮らしがしたい”“都会の生活に違和感がある”など、自分らしいライフスタイルへの一歩をここから始めてみませんか?
6人の先輩移住者クイズ企画では、江田島市在住の牛尾奈緒子さんが登壇。
普段は知ることのできない、他の移住者が辿った移住ステップや、実際に移住したからこそ知れた地域の魅力、移住前とのイメージのギャップなどを、クイズ形式で出題します。
日 時:11月13日(日) 11:00~16:00
会 場:東京交通会館12階カトレアサロン
(東京都千代田区有楽町2-10-1)
参加費:無料(会場・オンラインともに入退室自由)
▼イベント詳細はこちらをご覧ください
公式ホームページ
▼会場へお越しの方は事前予約がスムーズです。
イベントは終了しました。多くの皆様にご来場いただきまして、ありがとうございました。
全国の島々が集まる祭典「アイランダー2022」。
池袋サンシャインシティでは、3年ぶりにリアル交流イベントが行われます!
「アイランダー」とは、島に暮らす人たちが自分たちの島の自然・歴史・文化・生活などの素晴らしさをアピールする、「島と都市」、「島と島」をつなぐ交流イベントです。
30回目を迎える今回は、オンラインと池袋サンシャインシティを会場としてハイブリッド形式で開催。
日本全国60以上の離島団体が参加します。
江田島市のブースでは、島の紹介や移住相談、特産品をご用意して、池袋サンシャインシティで皆さまのお越しをお待ちしています(オンラインなし)。
江田島市をはじめ、全国の島々と直に交流できるこの機会をお見逃しなく!
【開催概要】
日時:11月19日(土) 10:00~18:00
11月20日(日) 10:00~17:00
会場:池袋サンシャインシティ文化会館3階展示ホールC
(東京都豊島区東池袋3-1-4)
入場:無料
(入場は事前登録がスムーズです※下記リンクより)
▼イベント詳細はこちらをご覧ください
公式ホームページ
事前登録フォーム
江田島ファンネットで以前紹介しました,バレットグループ株式会社江田島オフィス。
[2021年3月記事]江田島市初のサテライトオフィス,バレットグループ「COCODEMO江田島ラボ」
現在,ITエンジニアを積極採用中です!
自然に囲まれた市内は,釣りやSUPなどのマリンアクティビティだけでなく,キャンプ場もあり,思う存分に休日を楽しめる周辺の環境も魅力です。
2020年から始まったコロナ禍で,企業のDX化やリモート勤務など働き方も変化した昨今。バレットグループ株式会社では,住環境や生き方も含めて,Iターン,Uターン,Jターンといった選択肢を考えるエンジニアの方々とともに,地方創生への貢献を目指しています。
この江田島市でご自身の力を発揮したいとお考えの方は,ぜひご検討を!
詳細はフライヤー(PDFファイル)をご覧ください。
(記事作成:2022年5月)
(※ページ内の写真は2019年第6回大会のものです)
江田島 SEA TO SUMMIT 2022
現在,エントリー受付中です!
※イベントは終了しました。多くの方々にご参加いただきまして,ありがとうございました。
株式会社モンベル主催の環境スポーツイベント『SEA TO SUMMIT』。2014年の第1回開催から年1回行われてきましたが,2020年からは新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止となりました。
2022年の第7回江田島大会は開催決定!お待たせしました,ようやく再開です!
カヤックで小黒神島をめざして陸へ戻る「海のステージ」約10km,自転車で島を駆け抜ける「里のステージ」約23km,砲台跡など戦時中の遺物が残る砲台山の山頂をハイクで目指す「山のステージ」約5km。全行程約38km,標高差402mのフィールドを人力のみで巡ります。
全ステージを1人で参加する「シングルの部」,2~5名で参加できる「チームの部」に加えて,障がいがある方なども自身の能力に応じて,希望のステージのみでの参加が可能な「パラチャレンジの部」もあります。
また,6/12(土):1日目は環境シンポジウム,6/13(日):2日目が上記アクティビティとなっております。両日参加できる方がお申込みできます。
SEA TO SUMMITはカヤック,サイクリング,トレッキングの各アクティビティを楽しみ,シンポジウムや参加者自身による清掃活動を通して,かけがえのない自然について考えます。
(2019年第6回大会シンポジウムより)
●参加申し込みや問い合わせなどの詳細は以下のサイトをご覧ください。
「江田島 SEA TO SUMMIT 2022」のホームページ
江田島大会に備えて練習したい,そんな方におすすめです!江田島カヌークラブでカヤックレンタル,初心者・初級者向けカヤック・SUP体験(いずれも有料)ができます。
●江田島カヌークラブのカヤックレンタルなどに関して↓
みなさんの参加をお待ちしております!
(記事作成:2022年4月)
※イベントは終了しました。多くの方々にご参加いただきまして,ありがとうございました。
広島・山口・島根の約20自治体&仕事・住まいの団体が、有楽町に大集合!
ゲストによるトークイベントや出展市町の情報を一気に収集できる、移住フェアを開催します。
仕事・暮らしのブースでの個別相談はもちろん、セミナーに登壇する先輩移住者に直接話を聞くこともできます。
江田島市の個別相談窓口では、仕事や住まい、教育など移住に向けた相談を受けつけます。
セミナーなど当日のプログラムはオンラインでも同時配信します。東京会場に直接お越しいただけない方も、ぜひご覧ください。
■開催日程
令和4年6月11日(土) 11:00~16:00
■開催場所
・東京交通会館 12階カトレアサロンB(東京都千代田区有楽町2-10-1)
・オンライン(zoom)
■参加費
無料
■詳細
<プログラム>(イベント概要)
【プログラム①】11:00~12:40
●オープニング
●地域・暮らし紹介①(参加市町による各市町の紹介)
●スペシャルゲスト枡田絵理奈さんによるトーク
【プログラム②】12:50~14:10
●[きっかけはコロナ]勢いで移住してどうなった?~海・山で暮らす移住者の過去・現在・未来~
●地域・暮らし紹介②(参加市町による各市町の紹介)
【プログラム③】14:20~16:00
●地域・暮らし紹介③(参加市町による各市町の紹介)
●仕事セミナー
●地域・暮らし紹介④(参加市町による各市町の紹介)
※参加申込はプログラムごとにお願いいたします。
※会場は先着順(事前申込制)になります。
※オンラインは定員はありませんが、事前申込制となります。
<相談ブース>
※有楽町のリアル会場のみの対応となります。
■お申込み
申込みフォームからお申込みください。
■詳細
イベントページをご覧ください。
(記事作成:2022年6月)
※イベントは終了しました。多くの方々にご参加いただきありがとうございました。
5月14日(土)15日(日)に,「煩悩 #BornNow 江田島」(ボンノウ エタジマ)が江田島市で開催されます。お寺で楽しむ音楽フェスに江田島市の観光が融合する,一夜限りのリトリート(※)旅です。
旅の見どころは,砲台山での特別な晩餐会,光源寺境内での星空バー。宿泊は,全室オーシャンビューの源泉掛け流し温泉宿「江田島荘」に,島の極上朝ご飯と落語で元気な朝をお届けします!
ミュージックセレクターは,国内外のダンスシーンなどで活動するDJ AlamakiさんとSHINTARAWさん。
江田島荘では,おなじみの小竹シェフがとっておきの料理でおもてなし。翌日の朝食のあとは,全国の落語会、メディア、イベント等で活動中の若手落語家・桂枝之進さんの話芸でお楽しみください!
現在,参加者受付中です。
詳細はオフィシャルWEBサイトをご覧ください。
※リトリート…「仕事や日常生活から離れて,心や身体を癒す過ごし方」の意。
(記事作成:2022年4月)
※表題および下記のクラウドファンディングは2022年1月31日に募集を終了しました。多くの皆様からのご支援ありがとうございました。下記クラウドファンディングページでは、今後もプロジェクトの進捗報告が行われる予定です。
施設名は“Kirikushi Coastal Village”。
江田島町切串に,人々が交流できるスポット,事業者同士も相乗効果を生める複合施設を,空き家の利活用で実現させる。
江田島市の切串エリアを盛り上げたいという意味で切串というワードを入れ,海の近くのお店でみんなで集い,1つの村のように多くの方々に関わっていただきたいという思いを込めて命名――。
(クラウドファンディングリンク先→https://camp-fire.jp/projects/view/506976)
目標金額300万円のこのプロジェクトは2021年12月18日から開始。年が明けて,1月14日時点で90万円に近付きつつある。
仕掛け人である江田島市地域おこし協力隊・空き家活用ディレクターの蛇草さんに,お話を伺った。
▼江田島市地域おこし協力隊・空き家活用ディレクター 蛇草孝介(はぐさ こうすけ)さん
東京でデザインの専門学校を卒業後,都内の勤務先で店舗やオフィスのデザインに携わる。2021年4月に江田島市へ移住,地域おこし協力隊・空き家活用ディレクターとして活躍中。
借りられる空き家が見つからなかった
「今回のプロジェクトは空き家の活用って形になるんですが,実は僕自身が最初,賃貸の空き家に住めなかったんですね」
江田島市内に移住を考えた時に,現状として,借りられる空き家がなかなか見つからないという問題がある。
購入可能な物件もそれほど多くなく,借りられる空き家はさらに少ない。資金面で,移住実現の壁となる。
蛇草さん自身も江田島市への移住の際,条件に合う賃貸物件がなかなか見つからなかった。ネットでこまめに物件を探してようやく今の住まいに巡りあうことができた。
それらの体験は,住める空き家,借りられる物件を増やしたいというプロジェクト構想の原点へとつながる。
「もともとロールモデルとして賃貸モデルを増やすっていうのもあって。移住するために空き家を購入するのは,ハードルがめちゃくちゃ高い。江田島市では,賃貸できる空き家,古民家で生活できる場所というのが少ない。物件を掘り出すっていうときに,需要はある」
自身の経験が源となり,そこから思考が広がった。
空き家に滞在する場所を作りたかった。そして,協力隊在籍期間の3年とその後を考えた時に,自分のビジネスの中心を空き家に置きたかった。また,賑わいかつ集まる場所を作ろうと,このような視点があった。
「この場所に根付ける仕事として,(協力隊着任当初から)始めるつもりで考えていました」
しかしながら,プロジェクトのための土地と建物を自費で数百万円投じて購入,また,着任1年経たないうちでの行動にも感服させられる。
「(自費での初期投資については)追い込みたい性格というのも確かにあって。ここでいったん,やらなきゃいけない,という気持ちですね。でもいきなり,勢い付きすぎたかなとか(笑)。勢いで行くしかないかと。でも3年という限られた期間で自分のやりたいことを実現するとなったときに,あそこが何かピピっと来たので」
柔和な表情を見せながらも,その言葉には,プレッシャーではなく,自分で追い込みたい,やらなきゃという,前向きの強い意志が込められていた。
この場所に,お店ができたら面白いだろうなとアイデアが出てきた
「最初はそんな感じを含めて,拠点になる場所と,住める場所というのが,どっちもできそうだなというのが今回の,サイズ感がある物件だった。そういうところを含めて,いいと思って(この物件に)決めたと。地域おこしとして考えた時,この場所に,お店が出来たら面白いだろうなとアイデアが出てきて。3年の任期で,どう持っていけるか,育てていけたらと,思ってます」
もともとは,住むところとして空き家の整備を考えていたが,その地域の賑わいの場所として栄えていけるようにできたら,との思いへ移っていった。
「最初は,活用することしか考えてなくて,僕と同じ企画振興課(広報や移住相談の担当課)の先輩や,都市整備課(空き家対策全般の担当課)の人たちと現地の空き家を回るうちに,いろんなアイデアが出てきた形ですね。こういうことをやったら面白そうだなとか,そこで何かできないかなとか。そういう流れが生まれていきましたね」
切串の物件と巡り合うまで
「昨年の6月頃,空き家の実地調査を都市整備課と一緒に回っているときのことでした。自分がポスティング(※)をしてた家だったんです。その時点で先に見てて,ここは物件的に面白そうだなと。で,ポスティングの反応があった」
(※空き家対策の一環で,外観などから空き家と思われる物件に,空き家登録の案内とアンケートを同封したもの)
切串の物件の第一印象については,
「母屋があって,離れがある。庭があって畑もある。小ぢんまりとはしてるんですけど,面白そう,いいんじゃないかなと。ロケーションとかの課題はあるんですが,物件の状態はすごい良かったんですよ。あまりいじらなくてもいけるなというのはあったんですね。母屋のほうは大幅な手入れはいらなくて。離れのほうは外装とか改修するところが多いんですが。ロケーション的にベストなのは,“開けた眺めのいい場所”で,この物件から直接そういう眺めは望めないけど,周りの環境は港に,そして海も近い」
「港周りの拠点化」がEnishiのプロジェクトコンセプト
「自分がいるプロジェクトチームのEnishi(※)のコンセプトとして,“港周りを拠点化“させていこうというのがあって。江田島市外からの入口として,港に賑わいを作ろうと。外からの人が入りやすいんじゃないかなと,そういうのが最初にあって。今の物件は港から近くにあるんで,その部分でもいいかなと」
(※プロジェクトチームEnishiとは,
“広島県江田島市で地域おこしの活動をしているEnishiというグループです! メンバーは地域おこし協力隊やSUPインストラクター、webディレクターやアイリストなど、幅広い経験をもったメンバーが集まっています。 主に空き家の利活用をメインとしていて、今年の6月から活動を開始しました!”
[クラウドファンディングサイトCAMPFIRE掲載のプロフィールより引用]
今回のクラウドファンディングに先行する形で2021年12月にオープンしたコワーキング・イベントスペース「PonteTAKATA」は,能美町高田の古民家を活用して,前述のコンセプトから生まれた。
PonteTAKATA(リンク先…https://camp-fire.jp/projects/506976/activities/340772)
▼"Ponte"はイタリア語で「橋」を意味し,広島,江田島市民や移住者など,江田島市に関わる人の架け橋になりたいという願いが込められている。古民家の味わいを残した内装ながらも,高い天井と採光の調和が現代的で心地よい。
高田港,切串港の次は,他にも構想があるのだろうか。
「他の場所の今後についてはまた探していこうと思ってます。また,港ではないんですが,昨年,市内の高校生と活動した物件が大柿町にあって,そこもまた使わせていただけるという話なんです。海とは離れるんですが,市役所にも近く商店も周りにあって利便性が高い。また,入口の通路は狭いけど,使い勝手のよさそうな空間なので,デザインの仕方次第では,おしゃれにできるかなと思いますね」
物件までの道や入口が狭いというのは,古い家が多い江田島市内ではよく見られる事象で,一般的にはマイナス要因である。そこがおしゃれにできるとは――全く想像がつかないだけに,期待せずにはいられない。
江田島市の仕事ならではの苦労も
蛇草さんの前職は,都内での空間デザイナー。店舗やオフィスを手掛けてきたが,江田島市での仕事に違いはあるのだろうか。
「都内ではゼロからつくることもありますし,居抜きからいじるということもあります。基本的に一番違うのは,東京は普通のビルの中の一角というところなので,木造でないパターンばかり。古民家ほど複雑じゃない。江田島市では木造をいじるということで,どこの構造を残しながら施工してよいか,わからないところが多い。今回,PonteTAKATAでやってみて,梁や柱の状態,抜いていい場所とか,そういうところは僕もわかってない部分があるので,大工さんと話しながら,やっていきましたね」
古民家を改修するというのは初だったという蛇草さん。
「(古民家をつつくのは)やってみたかったことで,ちょうど良かったと。ゆくゆくは触ってみたかったが,こういう形で実現するとは思わなかったですね」
蛇草さんの視点で江田島市を見回すと
「まず切串に限って見ると,基本的なところで飲食店が少ないなと。店舗が,ぽつぽつとあるような,そういう印象がありますね。”ここへいけば賑わっている”そんな場所があればいいのにと思いますね。そういう面ではさみしい感じがしますが,広島市からはフェリーで30分,470円と安い金額で来られる。また,サイクリストの人たちも多い。この港を起点に,江田島市を楽しむ場所になれれば。その意味で,ここを手掛けるのがいいなと」
▼江田島町宮ノ原から切串へと続く,県道297号(石風呂切串線)からの眺望。
下り坂の向こうに広がる,開放感いっぱいの海と島に魅了される。
「それに海がきれいだなと思ってて。のんびりした感じがあって。僕的には,島の空気感がいいなと思える場所だった。コンビニが無く,店舗の出店も少ないですが,もう少し何かがあれば,市外の人も,まず最初に切串に来て,ここからまた他の江田島市内に行くとか。こういうの,いいんじゃないかなとか」
「臼あったよね」「餅つきしようか」から始まる交流
切串に新しい交流の拠点が完成する前から,こんなエピソードも伺うことができた。
こちらはインスタグラムアカウントでの,年明け早々の様子。石臼のまわりに,楽しそうに集まった人たちの笑顔が印象的だ。
https://www.instagram.com/p/CYQw_2XlDr5/
▼kirikushi_coastal_villageインスタグラムアカウント2022年1月3日更新分より
プロジェクトの空き家に石臼があった。その石臼を見た人から「臼あったよね」「餅つきしようか」という流れに。切串おかげんさん祭り(※)のメンバーと,蛇草さんがいま暮らしている能美町の有志たちとで餅つきをすることになった。
(※おかげんさん祭りは,令和元年夏に行われて以降,新型コロナウイルス感染拡大防止のために,翌年から中止となっている。これは開催準備に向けての祭りのメンバーが集まったもの)
きっかけはひとつの石臼ではあるが,切串を想う人たちがこういう形で集う様子を見ていると――。
仕事の枠を超えて,地域へと積極的に関わっていく蛇草さんの姿とその道筋は,もしかしたら誰もが予想しなかった未来を描くのではないか。
「みんなで育てて発展していく場所」とは
「今回のプロジェクトの“Kirikushi Coastal Village”は,クラウドファンディングで集まったお金で即完成というわけではなくて。工事も第1期,第2期と,長いスパンでやっていくと思う。例えば,新しい人(参加者)が来て,その人のアイデアでまた変わっていければいい,流動的な形。活用法を最初から決めるのではなく,柔軟な感じで多様性を持たせたい」
それは蛇草さんが,いろんな事業者さんと話をしていって感じたことだった,と語る。
「みんなで集まって長く育てて,発展していく場所にしていきたい」
以前訪れたときとはまた姿が変わっている,進化している。そんな変化していく場所。
完成させたら終わり,にはしない。長い期間をかけて,みんなで育てる。
愛着のある場所として,発展させていく――。
このような思想は,交流拠点を作るにあたって,江田島市内ではおそらく初の試みではないだろうか。
拠点が年月を経ることで地域に愛されるというのは,在住者,移住者,観光客いずれもが,世代を超えてつながる仕掛けだ。店舗入居例区分け図の一部が完成されていないのも,将来を見据えて,参加者の希望や柔軟な対応があるのは想像に難くない。
「プロジェクトというのは,一人でやるものではない。地域の人が集まって,興味がある人たちが集まって,一つの形ができればいい。長い期間で形になれば,そういう場所,愛着のある場所に育っていければ。そういう場所ができればいいなと」
なぜクラウドファンディングという形式が選ばれ,この物件でなくてはいけなかったのか――。
蛇草さんの結びの言葉を,ここまで読んだ皆さんにもぜひ,受けとめていただきたい。
(記事作成:2022年1月)
2021年10月17日に、「江田島ファンネット」サイトの累計アクセス数が、おかげさまで500,000を超えました。
昨年からはYouTubeでの動画配信もスタート。中でも、今年の夏に能美町中町にオープンした江田島荘や、カッター研修や野外活動の施設として有名な江田島青少年交流の家の動画は、たくさんの方にご覧いただいております。
また、大柿町の天狗岩がロケ地に採用された映画「るろうに剣心 最終章」。今年2月に広島でも放送されたテレビ番組「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」広島編。地元ローカル局の情報番組など、各種メディアで江田島市が取り上げられるたびに、付随して江田島ファンネットサイトにも多くのアクセスをいただいています。
このサイトを通じて、皆さまが、江田島市をより身近に感じていただければ幸甚です。
江田島ファンネットでは今後も、記事や動画、メールマガジンにて江田島市のいまをお届けしますので、どうぞよろしくお願いいたします。
(記事作成:2021年10月)
2018年10月,大柿高校魅力化コーディネーターに着任した木村さん。
同年4月の大柿高校は,2年連続で全校生徒数が80人を割り,広島県教育委員会が統廃合や再編を検討する基準にまで下がっていました。
江田島市,江田島市教育委員会では,大柿高校と市内中学校・市内外の各教育機関と連携。魅力ある学校づくりを支援するコーディネーターを採用しました。週3回の公営塾運営や通学支援のための路線バス定期代補助などを含んだ,大柿高等学校サポート事業の一環です。
2021年4月で,大柿高校の全校生徒数は10年ぶりに100名を超え,111名となりました!
そして2022年3月をもって,木村さんのコーディネーター任務が終了します。
全力全開で駆けぬけた3年半の奮闘を,木村さんと一緒に振り返ります。
▼「心の部屋」と松岡前校長先生が命名された大柿高校フェイスブック。第1回目の投稿は,2018年11月8日。MIKANマラソンのスタッフジャンパー姿での自己紹介でした。
▼「大柿高校の魅力をたくさん知ってもらえるよう自身も楽しみながらしっかりPRして参ります!」本当にその通り,東奔西走の日々でした。柿高フェスタや学校行事以外にも,MIKANマラソン,オリーブミュージアムなど,市内で大柿高校関連の催事があれば,すぐ傍に木村さんの姿がありました。
来年度が楽しみ。なのに,もう自分がそこにはいないので……
――大変おつかれさまでした。今の心境をお聞かせください。
「来年度の大柿高校が楽しみです。できればここに居て,見届けたかった。
今(※3月28日取材)は来年度に向けての準備時期なんですけど,自分が最後に集めてきた生徒たちが,やってくるんです。それにコロナも最初の頃よりは落ち着いてきた状況で,来年度また多くの行事ができるかなと思うと,すごい楽しみなんですよね。
でもその時にはもう自分は関われないので……。そんな寂しさが今はあります。
だから,やりきったというより,来年度が楽しみだなという気持ちのほうが強いですね」
――着任された当初は,今までにない業務ということで,大変だったと思います。それを乗り越えたのは,どの方からの支えが大きかったと思いますか。
「大柿高校の校長先生,教頭先生が歓迎して下さいました。周りの先生方も,受け入れて,頼りにしてもらえて,頑張れそうだなと。コーディネーター業務の年更新の際,教育委員会の課長に,私が「ずっと大柿高校に居たいです」と話したら「それがいい,それがいい」と。活動しやすいような配慮もいただきました」
――ところで,ここ2年間はコロナ対応でも労力を要したことと察します。そのあたりはどうでしたか。
「感染拡大防止のために,中学校に出向いての進路説明会などが無くなったのが,一番困りました。
保護者向けに説明する機会があまり無くて。人を集めることが許されない状況で,どうPRしたらいいか苦労しました。
最初の休校時期は,例年入学の宣伝をしている時期だったので。難しかったですね,あの時は。
いつもは生徒同行で説明させてたんですが,それも控えて。伺う人数を最小限に抑え,私一人で赴いての説明会もやりました。
学校に行って,生徒は教室で,私は画面越しに話す。リモート説明会ですね。
それと中学校の先生方が協力してくださって「大柿高校は島だから(感染拡大も限られそうだから)説明会に呼んでもいい」と流れを作ってくれて。何とか人数を集められましたね」
――柿高Newsや大柿高校フェイスブックで,オンライン関連の記事を多く見かけました。その背景には,数多くの困難があったんですね。
――ところで大柿高校フェイスブックは,木村さんがほぼ連日投稿されていました。
他業務と並行しての更新で,写真や文章の量もそれなりにあって,すごいですよね。個人が趣味でやっても,連日投稿は大変だと思うんです。今回の卒業式の記事にも,卒業生の写真一枚一枚に,一言メッセージも添えて「明日からみんないないの寂しいよ」「大柿高校に来てくれてありがとう!」とか。読んでいて,とても切ない感じが伝わってきました。
「今年卒業の3年生は,私が初めて集めた生徒,学年になるので,より一層思い入れがありました」
――この卒業生には,生徒会長や野球部キャプテンで活躍した,金川くんもいましたね。他の生徒の活躍も勿論あった中で,ひときわ活躍が大きかったと記憶しています。
「リーダーシップがすごいですから。本当に彼が,学校の流れを変えてくれたんだろうと思いますね」
――着任当初と,現在とで,大柿高校への印象は変わりましたか?
「来た当時は,元気な生徒が多かったので。落ち着いた普通の学校にしようと,そういうPR方法を行っていたんです。
それが今は,普通の学校では物足りなくなって。次の選択肢,大学進学や就職で,より一歩進んだレベルを目指せる学校に変わりました。学校自体が大きく前進したんでしょうね」
――オープンスクールで「市外まで通わなくても,この島で学んで,やっていける環境が大柿高校にある」といった内容で前校長先生がお話されていたと思うんですが。今は林校長先生に受け継がれ,3年半の間にここまで発展したのは,感慨深いものがあります。
▲2019年夏の大柿高校オープンスクールの様子。入学者数の増加に伴い,野球部は単独チームで県大会へ再び出場できるようになりました。(写真上は前校長先生)
――柿高Newsを見ても,公務員試験や大学入試の合格など,明るい話題が増えました。地元でしっかりと自分の夢を叶えられる勉強ができる,そんな実績が多くなったと感じました。
「先生たちも,生徒が少人数だから,全員の先生が目を配れるので。志が高い生徒が大柿高校を選んで,入学してくれるようになりましたね。
今までは国公立大学や県職員を目指す生徒は,少なかったんです。
それが,そういう目標のある子が入学して,本気で指導する若い先生たちのチームもあるので,体制も充実しました」
――学校の授業も勿論ですが,公営塾でも費用や学習環境面で手厚いサポートがありますね。公営塾は民間からも先生が来てくれているんでしょうか。
「今は「家庭教師のトライ」から2人と,地元の,もと中学校の数学の先生と,私が英語を指導して。常に4人体制でやっています」
――今のコロナの状況下ですと特に,遠くまでいかなくても近場で丁寧な指導が受けられるのは,良いですよね。
「塾を大柿高校の図書室に移動し,月一で塾と学校の先生のミーティングの機会を設けました。2つが連携して指導ができるようになったのが,効果が大きかったと思いますね」
――学校と塾は,相反するように捉えられがちなんですが。公営塾だからこそ,連携を強めることで双方の長所が発揮できて,良かったと思います。
――大柿高校では生徒が,検定などの挑戦を盛んに行っていますが,どのような状況でしょうか。
「チャレンジする生徒が増え,合格者もいます。英検や漢検などですね」
――やってみよう,という生徒が増えたのは,いいことですよね。一人一人の,意識の向上を感じます。
▲「令和3年度学校案内」より。『目が届く・手が届く・心が届く』をモットーに掲げてきました。
▲正門から入口玄関まで整備された花壇。来て楽しい,『おもてなしの心』が感じられる学校に。
▲林校長先生や茶華道部が植えた花は,水やりも校長先生がされておられるそうです。
▲花壇の傍には,3年生の授業「地域探究」で理科グループが昨年製作した樹木標本。説明文下の赤いロゴマークも生徒考案
▲花壇の傍には,3年生の授業「地域探究」で理科グループが昨年製作した樹木標本。説明文下の赤いロゴマークも生徒考案
――この3年半の間で,印象に残っている出来事をお聞かせください。
「年1回のオープンスクールですね。学校が,一番力を入れている行事で,とても印象に残っています。
今まで3回経験してますが,毎回新しい内容で臨んでいます。学校の説明をするメンバーは生徒会です。
1年目は全部私が原稿を考えて「ちゃんと練習してきてね」って言ったのですが,練習してこなかったり,全然顔を出さなかったりと。それが翌年は,2日前くらいには練習に来るようになって。
今年度は,生徒だけで回せるように。内容は私が考えたんですが,生徒だけで回せるような力のある生徒が,揃ってきました。メンバーは年々変わりますが,オープンスクールで大柿高校が進化したなというのが分かる瞬間でもあるので。それは良かったですね。
1年目はニュースキャスター風の構成で,壇上で話せる生徒は少なかったんです。次の年は,できる生徒が5人くらいに増えて。今年度は,ほぼ全員ですね。部活動のメンバー,生徒会,総出演でした。自分の言葉で喋れる生徒が増えたので,もう任せられるだろうと」
入った側から迎える側へ。引き継がれる「心」のバトン
――生徒の自主性の変化や向上は,いつごろが転機だったのでしょうか。
「大柿高校が,頑張って生徒を集めているのを知って,入学した生徒ばかりなので。だから今度は「自分たちも頑張って集めなくちゃ」という意識が生まれたのだと思います。それが多分,受け継がれているんでしょうね」
――オープンスクールに来る人は,外側からだと,校風や活動を紹介した1つの行事にしか見えないかもしれません。ですがここまで至るには,学校と生徒の成長と努力の成果で,その一面もあったと。
「生徒は本当に協力してくれています。私がほぼ毎日学校のフェイスブックを更新するのを知っていて「これやったら大柿高校,良く見えるよね」と,広報効果まで考えるようになりました。頑張っていると思いますね」
――現在のフェイスブックは,前校長先生の命名で「心の部屋」として始まりました。この3月で木村さんが離任した後,更新はどうなるのでしょう?
「林校長先生が引き継ぎます。アプリの使い方から全部。現在,勉強中です」
――今後のフェイスブックも期待しています。
――江田島ファンネットをご覧の方の中には,大柿高校を卒業されたりと,縁のある方もいらっしゃいます。皆さんに向けてメッセージがあれば,お聞かせください。
「大柿高校の事を,これからもずっと興味を持ち続けてほしい,注目してほしいということですね。
今まではコーディネーターも付いて,かなり目立つ状況になって,テレビや新聞のメディア露出も増えました。
これからは,私も離任して,もう学校が安定したと,みんなが安心してしまったら。今までの熱が冷めてしまうのが一番怖いんです。
やはり周囲が注目すると,生徒も嬉しくて頑張りますから。常に注目してほしいというか。
3年半でこれだけ変わったので,これからも,多くの方に応援してもらえたらと思っています」
取材を終えて:
――コーディネーター業務について,初めて尽くしで大変だったという内容の苦労談で,当初は構成や展開を想定していました。しかし木村さんからお話をうかがうと,実に密度が濃くて深いエピソードの連続でした。3年半の短い期間でありながら,生徒や周囲への関わり,目配りがこういうところにあったのかと驚かされる,いいお話ばかりでした。
「最初の頃はいろいろと大変でしたけど,こんなに学校が変われる瞬間に立ちあえるとは……。本当に良かったです」
(2022年3月取材,記事作成:2022年4月)
大柿高校の中庭にて。3年半,おつかれさまでした!
※現在の姓は長澤さんになりましたが,コーディネーター期間は旧姓で活動されていたため,当記事は「木村さん」の表記で統一しています。ご結婚おめでとうございます!
10月1日から、「楽天ふるさと納税」「ANAのふるさと納税」ポータルサイトで、江田島市のふるさと納税寄附受付が始まりました!楽天ふるさと納税では楽天ポイントの付与、ANAのふるさと納税ではマイルが貯まるなどの特徴があります。
また、各サイトでは自治体情報のほか、特集記事や生産者の声など、ふるさと納税の返礼品を通して、江田島市の魅力を発信しています。こちらもあわせてご覧ください。
江田島市では現在、多様な決済方法に対応した「ふるさとチョイス」をはじめとする、5つのポータルサイトでふるさと納税寄附を受け付けています。それぞれのサイトでは、決済方法やポイント、特典などにも違いがありますので、寄付の際の参考になさってください。
▶江田島市ホームページ「ふるさと納税にご協力を」(→外部リンク)
(記事作成:2021年10月)
現在、えたじまものがたり博覧会公式インスタグラムでは、江田島市フォトコンテストを開催中です!(※コンテストは終了しました)
江田島市で過ごした思い出をインスタグラムで発信(シェア)しませんか?
広島市に一番近い島「江田島市」には、心ときめく人・グルメ・スポットがたくさんあります。
例えば、
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【応募方法】①「えたじまものがたり博覧会公式インスタグラム(@emohaku_etajima)」をフォロー
②「#えたじまものがたり博覧会」のハッシュタグをつけてインスタグラムで投稿
※投稿写真は過去の写真でも可
【景品】江田島の特産品 15名様(当選者の方には直接DMにてお知らせします)
※当選通知を受信後は、指定の期限までに、必要事項をDMの返信機能にてご連絡ください。
※指定の期限内にご連絡がない場合は、入選を無効といたしますのでご注意ください。
※応募者の氏名・住所等の個人情報は、当選のご連絡、賞品の発送のみに使用し、他の目的には利用しません。
【注意事項】
・期間中、何回でも応募できますが、入選はお一人様一回までとします。
・ご本人が撮影した写真に限ります。合成写真は不可とします。
・非公開アカウントは審査対象になりません。
・投稿した写真に人物が写っている場合は、必ずご本人(被写体)の使用許諾を得てください。
・第三者の権利(著作権、肖像権等)を侵害するもの、公序良俗に反するもの、特定の個人・団体が利益を受けるもの、他人を誹謗中傷するもの等は、ご応募または当選権利が無効となる場合がございますので予めご了承ください。
・応募作品は、当選者発表時のみ使用させていただきます
・投稿された写真で第三者の権利侵害があった場合、運営者は一切責任を負いません。
・賞品の発送は、日本国内に限らせていただきます。
・審査結果等に関するお問い合わせにはお答えしかねますのでご了承ください。
たくさんのご応募をお待ちしています!
【えたじまものがたり博覧会(EMOHAKU)とは】
えたじまの暮らしを追体験できる観光メニューが、島のあちらこちらで展開される、期間限定のイベントです。2021年春の「えたじま ものがたり 博覧会」では、スマホ1つで楽しめる、12のオンラインの観光メニューが体験できました。次回は2022年春に開催予定です。
(えたじまものがたり博覧会ホームページ… https://emohaku.jp/)
(記事作成:2021年8月)
2021年2月16日,東京のITベンチャー企業バレットグループの地方拠点となる「COCODEMO江田島ラボ」(能美市民センター別館3階)で,ひろしま県民テレビの取材が行われた。この模様は2月末に広島ホームテレビで放送。現在は広島県運営の広報サイト「ひろしま県民テレビ」で視聴できる。
リンク→ひろしま県民テレビ「オフィス出すなら中山間!?」(2021年2月28日)
▼ひろしま県民テレビ取材中のひとコマ。
写真右:バレットグループ株式会社 経営企画室室長・山本泰大(やまもとやすひろ)さん。
山本さんは地方進出時の交渉・調整を担当。その活躍から,2020年11月,「地方に拠点って必要? 地方進出する東京のITベンチャーに訊く、地方拠点の必要性と活かし方」で広島県主催のセミナーにゲスト登壇。
江田島市は,仙台,新潟に続いての地方進出となる。広島県と江田島市とが連携し,広島県が提案する「チャレンジ里山ワーク」を活用して開設に至った。
▼写真左:広島ホームテレビアナウンサーの小嶋沙耶香(こじまさやか)さん。小嶋さん自ら,ジンバル付きスマホを持ち,臨場感あふれる撮影に。
仙台,新潟に支店を置くバレットグループ。これらの市は,理工系や情報技術系の教育機関の多さから人材確保に優れ,首都圏および国内主要都市との好アクセス,企業立地助成の手厚さで注目を集めている。バレットグループ以外にも企業進出が盛んな地域だ。
江田島市初のサテライトオフィス誕生
COCODEMO江田島ラボには,東京本社の機能を一部移転するが,江田島市の場合は支店ではなく,地方拠点のサテライトオフィスである。
サテライトオフィスは「本社から離れた所に設置されたオフィス」かつ「社員の多様な働き方を実現すること」を第一の目的で,業務の円滑を主目的とした支店や支社との違いがある。
広島県では2018年12月に,人事評価サービスを提供する「株式会社あしたのチーム」(本社:東京)が,安芸高田市のサテライトオフィス誘致第1号で話題となった。
「安芸高田市にサテライトオフィス誘致決定!」(広島県「こちら広報課」より)
県は,企業からのモニターツアーなどを目的としたお試しオフィスを,新幹線駅や空港など主要交通拠点から約1時間でアクセスできる環境に(三原市,庄原市,江田島市,安芸高田市,大崎上島町,神石高原町)設置。最⻑1ヶ⽉のお試し勤務や⽣活周辺環境の視察ができる,法⼈向けのプロジェクトが前述の「チャレンジ⾥⼭ワーク」だ。
政府は,地方人口ビジョンを全国の自治体に策定させ,東京から地方へ本社機能を移転した企業の税負担を軽減する措置を拡充。各地の自治体が企業誘致を進めており,日本の人口減少問題に起因する。
2020年は,新型コロナウイルス感染拡大防止の観点からも,本社機能を地方に分散する動きが加速した。だが,それより前から続けてきた誘致の取り組みが,ここ江田島市でも実を結んだ。
広島県は自動車などの製造業が古くから盛んな一方,不足するデジタル分野の拡充を図るべく「イノベーション立県」を目指している。その柱が,AI(人工知能)など最新デジタル技術の実証実験の場を提供する「ひろしまサンドボックス」で,「チャレンジ⾥⼭ワーク」も企業誘致の面から,その一端を担う。
▼COCODEMOのペイントを背景に,バレットグループ山本さんと,江田島市政策推進課・川上さん(写真右)。
※COCODEMOは,本社のある東京だけではなくココ(地方)でも働けること,バレットグループが地方の方々との関わりを作れる場所,新しいワークスタイルを創造するなど,様々な願いを込めた英単語(COmmunity 地域,COmmunication 意志疎通,DEMOnstration 証明)を組み合わせ命名しました。
[2月25日付バレットグループ株式会社プレスリリースより引用]
山本さんが江田島市に初めて視察で訪れたのは2019年12月。江田島ファンネットの「スマートかき養殖IoTプラットフォーム」取材日に,高田交流プラザにも来られていたのだとか。
江田島市の印象について「行政の方もそうですし,そこに住んでいる方のエネルギーも高かった。弊社が何か起こせるインパクトを出せるんじゃないかなという希望があった。バレットさん来てよかったね,と言ってもらえる地域に進出したかった。その意味で,江田島市はピッタリだった」と山本さん。
当初,地方拠点の候補には沖縄や京都などがワーケーションの場所の検討対象だったが,縁あって広島県の中山間地域担当の方からの紹介で,広島が候補地に加わった。そして実際の視察のときに,県内のお試しオフィスを回るなかで,江田島市に決めた理由のひとつが「人の厚さ」と語る山本さん。
「江田島市役所の川上さんを始め,フウドの後藤さんや,移住者の先輩の方たちもですね。江田島市で何かをやろうとしたときに皆さんが,多くの選択肢やアイデアをくださり,親身になっていただいた」とのこと。
3つのキーワード
COCODEMO江田島ラボ開設には,エンジニアの採用拠点,ワーケーション,CSR(Corporate Social Responsibility),3つのキーワードがあると語る山本さん。これらについて,説明いただいた。
山本「エンジニアの採用拠点ですが,東京でも今は厳しくて。エンジニアは,他の企業に大量採用されたりとかしますが,まだ地方には人材が集まっていると。それと地方で働くと,給料もそれなりになりますよね。うちは東京と同じ金額で働けますので。それが1番目のキーワードですね」
プログラミング教室と,ITリテラシー向上の先にある,江田島市の未来像
ラボの本格始動に先がけて昨年11月には,地元の小学生を対象としたプログラミング教室を開催したバレットグループ。呉市や広島市などの近隣の市では,既に学習の場としてプログラミングスクールが存在するが,江田島市では初の,本格的な待望の教室となった。
(記事掲載:広報えたじま第196号)
江田島ラボでの活動内容のひとつには「IT教育プロジェクト」があり,社会人や小中高生を対象としたIT教育やプログラミングイベントの開催が予定されている。ITに興味を持つ子供たちを育成する,未来を見据えた取り組みとし,ゆくゆくは「バレットで働きたい」と思ってもらえる,企業としての成長も射程に入る。
――江田島市において,ITリテラシー(ITに対する理解度)を向上させていくためには,プログラミング講座のように小さい年代から身につけることによる地力アップ,底上げが重要で,そこを中心として,考えていらっしゃいますでしょうか。
山本「そうですね。ただ,今の島の暮らしで不自由なところを,ITで解決できる部分はしていきたいなと思いますね。だから,下からだけではなく,上からも横からも進めていきたいなと考えています」
――多角的な方向で,ということですね。
山本「ITって,いろんなところからアプローチできるんで。こんなところもITが活躍できるんだ,みたいなところがあると思うんです」
――現在では若い年齢から,日常的にスマホやパソコンでIT自体には慣れ親しんではいる状況です。しかしながら,プログラミングという選択肢にまではたどりつかない。そういう状況があるように思われますでしょうか。
山本「そうですね。今の子供たちって,教えれば,やると思うんですよ。知らないだけだと思うんですよね。そこをバレットが,お手伝いできればと。特に江田島市だと,結構高齢化が進んでいたりとかあるので。そこをITで底上げできればなと。おじいじゃん,おばあちゃんでも,ITに強くなることは可能だと思うんですよ」
――例えば,簡単な機器から始められる,というような?
山本「そうですそうです。こんな便利になるんだと,思ってもらえれば。わたしたちには関係ないっていうところも,関係あるようにしていければなと」
地元でIT企業に就職できる
――江田島市には,今までIT系の企業がありませんでした。広島市や呉市など島の外へ行かないといけない。また,理工系の学校もありません。地元でバレットのようなIT企業ができるということで,みんなに関心をもっていただき,そして,バレットにすぐ採用ということに結びつかないかもしれないけど,外で学んできて,また再び江田島市で働こうということが可能になる。そういう選択肢が増える可能性もありますでしょうか。
山本「そうですね。そういうことも,やっていきたいとは思いますね」
――江田島市には唯一の高校,大柿高校があります。そこでもし,こういった講座を開くことがあれば,技術を教えていくというような感じでしょうか。
山本「地方創生の部分でいうと,大柿高校でプログラミングスクールができたらいいですね。そこで優秀な子たちが採用に至ったりとか,それができれば最高ですね。興味がある子たちとか。
その子たちが,講座によって,プログラミングに興味を持ってもらうきっかけになるかもしれない。
例えば,広島市内の専門学校に入学したけど,2年で江田島市に帰ってきて,バレットに就職したとか。そういうこともあるかなと思いますし。または東京で修行したりとかもありえますし。東京に出て,帰ってきてからの就職はバレットで,なんてこともいいかなと思いますね。そういう学び方,働き方もいいかなと思っています」
――近いところ,地元で就職することが可能になる,ということですね。
――3つめのキーワード,CSR(Corporate Social Responsibility)について伺います。企業の社会的責任に注力されているということですが,企業=バレットが社会貢献をされていらっしゃると。その中に雇用の創出ですとか,地方創生で,地方に貢献できると。そう考えてよろしいでしょうか。
山本「そうですね」
――江田島市にはこれまでなかなか新しい企業の進出がありませんでした。その意味でも,今回の新拠点設立については,さまざまな点で,大きな期待が寄せられていると思います。
COCODEMO江田島ラボの業務のひとつ「アドテクノロジー基盤の研究開発」について
――業務のなかのひとつ「アドテクノロジー基盤の研究開発」について伺います。これは,どのようなものになるのでしょうか。
山本「広告系ですね。ネット広告がメインとなっています。うちが主にやっているのが,インターネットマーケティングです。ASP=アフィリエイトサービスプロバイダと言われるものです。
どういうものかといえば,例えば,ペンを売りたいっていうクライアント(ここでは広告主の意)さんと,その記事(売るための文章)を書くアフィリエイターさんをつなぐっていうのが,ASPっていうシステムなんです。
例えば,このペンの記事を書きました。それをブログにアップしました――。
そしたら,その記事を見て,買った人がいたら,この人に広告主からはお金を払わないといけないですよね。
それが,「うちのブログを見ました」っていう印を付けないといけないんですけど。その印を付けるシステムがASPなんです。
このサイトから1本買われましたよ。このサイト経由で,この広告を見て買われましたよ,と。
ブログって個人のものだったりするんですけど,実は広告として有効だったりとか。
インスタグラムとか,フェイスブックとか,広告が入っているじゃないですか。あの広告を書いてたりするのが,アフィリエイターなんですよね。 で,そこで例えば,お客さんがその広告経由で買いました。売価が1000円だったとしたら,うちは10%=100円を,このASPの通過料として払ってます。
で,この人たちからのメリットからすると,いちいちタグをつけたりとかするのに,すごいお金がかかったりとかするんだけど,うちに100円払うだけでそれが全部やってくれて,クライアントに100円を請求してくれるんですよ(ASPのシステムで)。これが非常に楽だということで,うちが使われていると。
また,バレットではASPでどういう広告がウケるのかというノウハウを手に入れることができるので。次,クライアントさんに「こういうものを要りませんか?」という提案もできるというところもあるので。これがASPの流れの仕組みですね。
うちでは,記事を書く部隊も専門で持ってたりとかするので。もちろん,外部に出すというところもありますし。例えば鉛筆だったら,鉛筆が売れるのはLINEなのかフェイスブックなのか,インスタグラムなのかというのをこちらで判断して,クライアントさんに提案すると。
枠を固定した従来型の広告だと,売りあげに別に効果があってもなくても,決まった金額を払わないといけないんですけど。売れるまではうちは,成果報酬型なので払わなくていい。というのもメリットとしてあるんですね」
――技術的な内容としては,どのようなものになるのでしょうか。
山本「計測をするタグで,広告を見た人の情報を分析していきます」
――そういった分析をして,フィードバックするということなんですね。今,まだ,エンジニアの人材を募集しておられるということですが,そのような技術を持つ方を即戦力として求めていると。
山本「ですね。開発エンジニア,フロントエンジニア,インフラエンジニアと」
――ということは(求める職種が広いので),江田島市内だけでなく,近隣(呉市や広島市など)の方も募集の対象であるということでしょうか。
山本「そうですそうです」
――最終的には10人ぐらい,10人よりももっと,とか?
山本「10人とか,まあ,30人とか40人とか,集められれば最高ですね」
【補足説明】アドテクノロジーとは,ネット広告を支えるサーバー構築やプログラミング,大量のデータを扱うための通信環境整備など含めた全般の技術を指す。
ホームページや動画サイトを見ていると,自分が過去に検索した商品の広告や,関連した他の商品が画面に差し込まれることがある。これは,アドテクノロジーの一端だ。
ネット広告には,固定の期間や金額でウェブサイトにバナーやテキストの広告を出す「純広告」や,広告額や入札額に加えてターゲットなどの付随パラメータを変動させながら出稿する「運用型広告」などの種類がある。
バレットグループの自社開発プラットフォーム「SLVRbullet(シルバーバレット)」は成果報酬型広告に分類される。最初から金額を設定した一般的な広告と異なり,広告主(クライアント)が設定する成果に対して,出来高で広告費が発生する。
広告を既存のページにはさみこみ,閲覧者に適した広告を表示する全体的なシステムは,ASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)といわれる。個人がインターネットを利用するには各事業者が提供するプロバイダと契約するが,これに似ていて, 広告主はASPを提供する企業へ,ネット広告を依頼する。
営業経験を経ての転職,40歳でバレットに入社
――ところで山本様は,もともとは理工系などの大学で勉強をされておられたのでしょうか。
山本「あ,ぼくは全然です。新卒でスターバックスに入って,そのあとリクルートで営業を経験して。そこからウエディングのベンチャーに行って。で,この40歳,2年前にバレットに入社しました」
――では,現在は統轄的な業務をされておられるということでしょうか。
山本「そうですね。経営企画という形で,やっているというところです」
――バレットとの出会いはどのようなものだったのでしょうか。
山本「役員の方とお知り合いになるきっかけがあって。そこで出会ってからですね」
――前職の経験が今の現場に役立っているとか,そういうことはありますか?
山本「やっぱり,コミュニケーションというところと。交渉力とか社内営業。あとは,こういった外部の方とのコミュニケーションですね」
――いまこうして,江田島を選んでいただいたのも,人の厚さとおっしゃっていました。結局は,人の縁であったりとか,人の厚さ,人の温もり。そういうところに行き着くというふうに,考えておられますでしょうか。
山本「バレットグループのポリシーが『人とテクノロジーで世界をつなぐ』というところがあるので。これがもちろん,私たちのミッションだと思ってやっていますし。そして『人を育てられる人を育てる』というのが大事,というのがあるので。どんどん,いけてる会社の社長はみんなバレット出身みたいな形の,世界観を目指している,ということです」
――技術は進化しても,結局,そこで大切なのは人と人とのつながりがあって,それが幸せにしていくと言いますか。それらが結果として,いろんなところで花が開いていくような感じでしょうか。
山本「そうですそうです」
社会貢献と結びついた地元採用とリモートワークについて
――江田島ファンネットでは,東京をはじめとする都市部に在住の方向けに,今の江田島市の情報を発信しております。そこで,今回の取材の結びとしまして,今現在,いろいろと日本各地,東京のほうも,コロナの影響で大変であると思うのですが,そういった方々に向けての“思い”といいますか,何が意気込みなどがありましたら,お話しいただけますでしょうか。
山本「これからたぶん,リモートワークというところが主軸となってくると思うので,うちはその先進企業として,しっかりと(リモートの形に勤務を)移っていただいています。IT企業でありながらも,そういう支援やサービスというところに力を入れていくことによって,自分の会社が社会貢献ができるということがあると思うので。そういう会社で働くことによって,社会に貢献できるということが可能です。
こういう環境があるところ,環境がいいとことで,自分でかなえられる夢を実現したいのであれば,ぜひぜひ,うちに,ご応募ください」
――わかりました。本日は取材にて,貴重なお話をいただきまして,ありがとうございました。
▼ COCODEMO江田島ラボの様子。能美市民センターの一室をリフォームしているとは思えない,まるで都会のおしゃれなカフェのような,洗練された雰囲気と開放感が心地良い。
▼「壊すべき壁を撃ち抜く 人とテクノロジーで世界をつなぐ」“業界の慣習や古いしがらみにとらわれず,壊すべき壁を撃ち抜く”……バレットグループという社名には「バレット(弾丸)で,目の前に立ちはだかる色々な壁を撃ち抜いていく」ベンチャーとしてのチャレンジ精神と「自ら手をあげてくれた人に新しい領域を任せ,どんどんグループを大きくしていきたい」という未来への希望を込めています。
(バレットグループ会社概要パンフレットより引用)
COCODEMO江田島ラボの,これからの活躍に目が離せない。
▲デスクの前に広がる海と空。ワーケーションにふさわしい環境となった。
「このロケーションってたぶん,来た人しかわからないと思うんですけど。感動したので。ここはいけると思ったのと,うちの社員にここを見せてあげたいと」と山本さん。“IT企業はコロナの影響もあって,リモートでどこでも仕事ができるというのはあるが,やはり働く環境を選べるのは非常にいいと思う。エンジニアは居住空間や定住環境にこだわりがある方が多いが,ここだと自然に囲まれ,子育てもできてビーチもあり,レジャーもできる。レモンにカキ,農産物もあって,海とオリーブとか農作物などのコラボレーション。資源が潤沢なところ”と,江田島市の魅力を語っていただいた。
(記事作成:2021年3月)
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【所在地情報】
名称:バレットグループ広島オフィス COCODEMO(ココデモ)江田島ラボ
拠点開設日:2021年3月17日
所在地:広島県江田島市能美町中町4859-9 能美市民センター別館3F
バレットグループ株式会社コーポレートサイト:https://bltinc.co.jp/
リクルートサイト:https://bltinc.co.jp/recruit/
【広島県,江田島市の企業誘致に関連した各種優遇・助成など】※2021年3月現在
(広島県) ・企業のための広島県ガイド
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/kigyourittiguide/
・チャレンジ里山ワーク…
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/challenge-satoyama/
(江田島市)・江田島市企業立地奨励制度について…
https://www.city.etajima.hiroshima.jp/cms/articles/show/3559
・サテライトオフィス誘致促進事業…
https://www.city.etajima.hiroshima.jp/cms/articles/show/6788
江田島市商工会が運営する,江田島市の飲食店&お持ち帰り・宅配店情報サイト「えたじまごはん」が,5月21日から公開されています。
https://etajima-shop.com/
「えたじまごはん」は,市内4町の飲食店と宅配・お持ち帰り可能な店について,提供メニューや営業時間などの店舗情報を集約したサイトです。
昨今の新型コロナウイルス感染拡大防止の影響で,出前,持ち帰り弁当などの需要が増加。普段通いなれた店の,いつもの味を,宅配や持ち帰りでも楽しめる――。今後を見据えた中での「えたじまごはん」は,満を持しての登場となりました。
町別,提供料理ジャンル別による店舗分類は,知りたい情報に素早くたどりつける,使い勝手の良さが特徴です。
また,サイトは随時更新されており,掲載されていない事業者についても希望があれば順次対応とのことです。
店内飲食のほかに,持ち帰り,宅配の選択肢が増えたことで,江田島市内のグルメが今まで以上に幅広く,近くなったと感じる,充実内容の「えたじまごはん」。ぜひアクセスしてみてください!
(記事作成:2020年6月)
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【お問い合わせ先】江田島市商工会
住所:〒737-2121 江田島市江田島町小用2丁目17番1号
電話番号: (0823)42-0168
ファックス:(0823)42-2853
ホームページ: http://etajima.jp/
2019年6月末、能美町中町のシーサイド温泉のうみが閉館しました。
同町の能美海上ロッジが2017年4月から老朽化で休館したことを受けて、江田島市では新たな宿泊観光施設の整備に着手。「江田島市新宿泊施設整備事業」として民間事業者を公募。東京で不動産業などを展開する株式会社レーサムに決定し、2020年現在、シーサイド温泉のうみ跡地にて新宿泊施設「海風(なみ)のリゾート 江田島」(仮称)を建設中。開業は2021年7月の予定です。
※新宿泊施設名称は「江田島荘」に決定しました。以下の記事内容は取材時点での名称を使用しております。
(新宿泊施設完成予想図)
開業までの拠点には、旧・中町保育園が準備室として使われています。
2019年5月に閉園した中町保育園。現在は開業準備室、その後も新宿泊施設の関連施設として機能する予定です。
宿泊施設併設のレストランについて、これまでの経緯や進展などを、小竹隼也(こたけ じゅんや)シェフ、外山和己(とやま かずき)スーシェフから伺いました。
(聞き手:江田島ファンネット、進行:江田島市政策推進課・川上さん)
(開業準備室前にて。写真左から外山さん、小竹さん、川上さん。江田島市に新しい潮流を生みだす三傑ここにあり!開業準備中、多忙の合間を縫って、今回の取材に応じていただきました)
※コロナウイルス感染防止に留意の上で、各写真は撮影のため一時的にマスクを外しています。
(新宿泊施設のシェフ・小竹さん。江田島市にかける思いを、時には手ぶりを交えて、熱く語っていただきました)
ひろしまシェフ・コンクールから始まった江田島市との出会い
広島の食文化の発展とブランドイメージの向上を図るため、全国で活躍している若手料理人を対象とした「ひろしまシェフ・コンクール」。成績優秀者は、翌年から海外のレストラン等で修行――。
栄えある第1回成績優秀者の1人に小竹さんが選ばれました。
(https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/77/hirosima-chef2.html)
小竹「まず江田島に興味を持った経緯からですが、僕は2018年までフランスのレストランで働いていました。そこで3年間修行したお店の周辺が、江田島の雰囲気にとても似ていたんです」
広島県人でありながら、それまで江田島に来たのは小学生の時に「たった一度だけ」と小竹さん。
「学生の時の、野外活動の時でしたね。なので、実際に食材がどういうものがあるのかとか、カキくらいしか分からなかったんです」
2019年から、小竹さんは江田島に実際に住んで、江田島市民になって、どういった食材があるかなど、探求してきたところなのだそうです。
川上「宿泊施設を江田島市に作ります、という誘致が決まって、そこからシェフとかどうしようかという話になったんですよ。そんな時、小竹さんと縁がありました。広島県主催のシェフ・コンクールが毎年あるんですが、その第1回最優秀者が小竹さんでした」
「そのシェフが江田島にいるらしい」との情報をもとに、レーサムの担当者が交渉に乗り出し、後に小竹さんは、シェフに抜擢されました。
小竹「レーサムの副社長の飯塚さんの、このプロジェクトにかける思いと、僕が江田島でやっていきたいというものがちょうど一致したので、決意したという流れです」(株式会社レーサムの飯塚副社長は、新宿泊施設運営会社である株式会社海風(なみ)の社長)
川上「ちなみに、どんなところが一致したんでしょう?」
小竹「やっぱり、島の中にある宝物、例えばそれは食材であったり、人材であったりにしろ、歴史や文化といった、その一つ一つを掘り出していくきっかけが食からになればいいと思いました」
川上「宿泊施設としては、地域と一緒に成長するというのがコンセプトで。食はその、きっかけとしてですね」
――小竹さんと外山さんの、お二人の出会いについて教えていただけますでしょうか。
小竹「僕は「ひろしまシェフ・コンクール」第1回の卒業生。
外山が第5回(https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/77/hiroshima-chef5-wasyoku4.html)の卒業生、成績優秀者です。だいたい50名くらいの応募者から3名選ばれて、その3名が最大3年間、広島県が向こうでの滞在費とか研修費とか、上限はあるんですが諸々をバックアップしてくれます」
川上「もともと3年なんですか?研修は」
小竹「基本は1年間です。でもその2年目からは就労ビザなどが取得できた場合は、滞在しても大丈夫です。僕の場合はそういうのがつながって、3年間、いたんです」
川上「どういうお店でしたっけ? 2つ星レストランとか?」
小竹「2つ星レストランの、ラ・グルヌイエール。日本語に訳すと、カエルの家っていう意味です。その店に、外山も研修で入ったんです。ラ・グルヌイエールで研修をしたっていうのを聞いて、あ、だったら……と。それで話をして、一緒にやらないかと僕が声をかけて。今回一緒にやることになったんです」
――勤めた時期としては、いつ頃になりますか?
小竹「僕は2015年から2018年までです。3年間、その同じ店で働いていました」
外山「僕は2019年から。今年の2020年3月末に、帰国しました」
――お二人の働いていた時期は、一緒ではないんですね。
小竹「重なってはないです」
――時期は違うけど、同じように、コンクールの卒業生として修行して、縁があったということでしょうか。
小竹「基本的には、シェフ・コンクールに受かって、次の年くらいにはフランスに渡るんですけど、3軒から4軒、回るんですよ。3軒から4軒で、1年間研修するという形なんですけど。僕はやっぱり3年間、しっかりとビザももらって、3年間フルで向こうで働きたいという思いがあったんで、1軒しか回ってないです」
ちなみにひろしまシェフ・コンクールでは、成績優秀者が海外での修行を終えて帰国後に、期間限定レストランなどのイベントも開催している。
小竹「去年は、宮島の大聖院(だいじょういん)という寺院に、師であるアレクサンドル・ゴチエ シェフが広島にわざわざ来てくれて、2日間イベントを行いました」
(「宮島 大聖院で期間限定レストランを開催!」
県ホームページ記事…https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/77/kikangentei2019.html)
コロナ禍を打ち破る、小竹シェフのアイデア・思いとは
――現在、コロナの影響で、この江田島でも食や宿泊の面で難しくなっている状況があります。そこから打破していこうという、思いなどがあれば聞かせていただけますか。
小竹「今まで通り、僕ら料理人はお皿の上で料理を仕上げるのが基本なのですが、これからは、それだけでなく、他のことにもっと取り組んでみたい。いま進行中なんですけど、江田島のものを使っての新商品の開発とか生産者と一緒に食材の魅力を訴求する工夫とか、そういった部分もやっていくことで江田島に多くの人を呼び込めたら…と思いますね」
川上「おいしいものを作る、と言うことですよね」
小竹「そうですよね」
――お二人は、今まで江田島という場所は、大人になってから知るようになったとか、そういう感じだったのでしょうか。
小竹「そうですね。フランスから帰ってきて、江田島を知りましたね。だからそれまで、18歳から料理をしてきて、フランスから帰ってきて28歳くらいかな。その10年間はレストランとか宿泊施設の現場で料理してたんですけど。特に江田島の食材とかは、手にして料理したという記憶は正直無かったですね。失礼ですけど……。ただ、全てのものの見方が、フランスでの修行経験から変わりましたね」
「生産者との関わりを大切にしたい」スーシェフ・外山さんの思い
(新宿泊施設・スーシェフの外山さん。地元生産者との関わりを大切にする学びの姿勢が印象的でした)
――外山さんに、お話を伺います。小竹さんと一緒にお仕事をすることについて、思いなどありましたらお聞かせください。
外山「まず、新宿泊施設で働くことになった経緯ですが、僕がちょうど今年3月末までフランスで修行してまして。コロナの影響で、ちょっと早めに帰国することになったんです。それまでは、日本にいるときは、クラシックなフランス料理店にずっと勤めてました。そこでフランス料理の基礎を学びました」
コンクールを経て、フランスに渡り、日本にはない各地方のレストランを回った結果、いろんな表現、地方色が、とても勉強になったと外山さん。「地方でやりたい」との思いが強かったのも理由だった。
「僕は、フランスから帰ってきて、さあ日本で何をするか、といったときに、小竹さんから話が来ました。江田島で新しく立ち上げる宿泊施設ってことで、いろんな生産者さんとかを回ってきているというので。今度はもっと自分で表現する場っていうところがほしい。そういう思いがありました」
その中でやはり、生産者と直接、やりとりして、生産者の思いとかもすごく知りたかった、と外山さんは語る。
外山「立ち上げって言うことで、ゼロから関われる。僕が好きにやりたいことにマッチしていると思って。そこで小竹さんと一緒にやりたいと思いました」
――地方でやりたいという思い。そして生産者からの思いを聞きたい。この2つがあったわけですね。そこに小竹さんの存在があったと。
外山「そうですね。生産者が現場で、どういう思いでその食材を作っているかっていうのは、今まで東京でやってきていても、なかなか分からないことなんです」
食材は全国から届くかもしれないが、生産者の現場を知ってるわけではない。その人がどんな思いでニワトリを育てているか。卵はどんなふうに扱ってて、とか。野菜を育てている人が毎日どんな風に仕事をしてるのか。知らないことが多かった。
外山「野菜を一生懸命育てていることひとつとっても、僕は全然知らなかったです。なので、そういうところをすごく大事にしたいなというのはありますね。小竹さんは生産者とのコミュニケーションをとって、とても密にやってるっていうのは伝わってきたので。そういうところも学びたいと思いましたし。その思いが非常に強かったですね」
生産者とのコミュニケーションの実際
――では、今まで出会った生産者の方々で、印象に残った方がおられたら、お話しいただけますか。
外山「沖美町三吉のJさんという方が、小竹さんから「面白い方だ」と紹介され、一緒にお訪ねしました。そのあと一人でも行ってみたら、急きょ伺ったにも関わらず、いろんな畑を1時間半かけて全部見せていただいて、ここはどんな作物が育つとか、この時期はこれがうまいんだとかというのを熱心に語ってくださりました」
地鶏生産者のSさんのところへ買いつけに行ったときには、こういうエピソードがあったとか。
外山「できるだけいいものをと、Sさんが卵を一個一個選んで目の前で磨いて大切に扱っているのを見て、大事にしなきゃいけないと強く感じました」
――今まで、見えなかった部分が見えてくる。そういうところですね。
外山「そうですね。そういうところはやっぱり、東京でやってきて、わからなかったことなので。これからも生産者とのコミュニケーションというのはやっていきたいですし。食材に対する見方、料理に対する見方がすごく変わってきたと思います」
――お話のなかで、東京が出てきましたが、外山さんのご出身は東京なんですね。
外山「そうですね」
――小竹さんは、広島ですか。
小竹「そうです」
作風の違う2人の料理が、江田島市の食に新しい潮流をもたらす
川上「2人のタイプが全然違うらしいと、聞いています」
小竹「僕は創作系が得意です。ベースはフランス料理なんですけど、皆さんが知るクラシックなものでもないし、そこの伝え方が難しいですね。和食や中華かといったらそうでもない。僕らしい料理ができる場所は間違いなく江田島です。素材と直接向き合う生産者と、コミュニケーションをとることで、できあがっていくのが僕の料理なんです。単に食材を集めて、それを今までの技術と経験で仕上げる料理では終わらせたくないんですよね。生産者とコミュニケーションをとり、口に運ばれるまでのストーリーを五感全てで体感してもらえるような料理を、作りたいですね」
川上「外山さんは、オーソドックスな方法でしょうか」
外山「クラシックですね。まさにフランス料理といえば、っていうような料理です」
――2人は、創作系と、伝統的なものといいますか。違うものを持っているからこそ、新しいものが生まれる、そういう感じがありますね。開業に向けて、現在はフレンチというジャンルに捉われない「江田島ならではの料理とスタイル」を模索中ということで、これからの展開を楽しみにしています。本日はご多用のなか、取材に応じていただき、ありがとうございました。
[江田島ファンネット・編集後記]
この江田島市から、新しいこと・ものが生まれていくという瞬間に立ち会えて、とてもわくわくしています。2人のシェフの出会いとその熱い意志が、語られる言葉からひしひしと伝わってくる、貴重な取材でした。
見渡せば江田島市は、三高港旅客ターミナル内の農作物販売所をはじめ、市内に点在する産直市場など、生産者が近い環境だということに、両氏の話から改めて気づかされました。ずっと住み続けていると気がつきにくい、見えなくなっている日常の光景に、未来のタネがあるのだと。
2020年は新型コロナウイルスの影響で、世界的にも先の見通せない不安な状況が続いています。
しかし、小竹さん、外山さんの江田島市へかける情熱が、先の見えない世界に一条の光をもたらしてくれるのではないでしょうか。
ひろしまシェフ・コンクールが結びつけた2人の達人と、来年夏オープンを目指して建設中の「海風(なみ)のリゾート 江田島」(仮称)。この先、この地で、どんな新しいこと・楽しいことが生みだされるのか、期待が高まります!
(取材日:2020年8月19日)
新型コロナウイルス感染拡大の影響で,今年は,夏の甲子園大会と県予選が中止となりました。各都道県では,代替大会を実施。広島では7月11日,令和2年夏季広島県高等学校野球大会が開幕しました。
これに先がけて6月28日(日)9時から,大柿高校のグラウンドにおいて大柿高校野球部の練習試合が行われました。この日の対戦校は,並木・音戸(なみき・おんど)高校合同チームです。
大柿高校野球部は,生徒数の増加により部員を確保。昨年から夏の大会に単独チームで出場可能となりました。
現在の部員数は,マネージャー含めて1年生が6名,2年生が3名,3年生が2名の計11名です。
顧問の神垣(かみがき)先生不在のため,この日は野球部部長の山科(やましな)先生が,監督を務められました。
「勝ちにこだわった試合にしたい」と,意気込みを語っていただきました。
2人のマネージャー,笑顔がいいですね。試合中には,スコアボード記入から,部員への目配りまで,気がついたらすぐに,きびきびと動く様子が頼もしかったです。
「今年は1年生もたくさん入ったので,勝ちにいくことを目標に」と,キャプテンの2年・金川(かねがわ)くん。
金川くんは,今年度の大柿高校生徒会に,会長として立候補。7月から始動した新生徒会において,会長となりました。大柿高校の若きリーダーです。
試合開始前のひとコマ。グラウンドを見つめる部員の,真剣なまなざしです。
こちらは対戦校の並木・音戸高校合同チーム。並木学院高等学校の硬式野球部監督・市川(いちかわ)先生による,試合開始前の指導風景です。(写真右から2人目)
ユニフォームは,音戸は紺色,並木は緑色の配色で分かれています。
大柿高校は2008年,単独校での県大会出場後,翌年からは部員が揃わない状態が続きました。
2013年の夏,音戸高校では校舎建て替えに伴い,グラウンドが使えず,音戸高校野球部は大柿高校のグラウンドを借りて練習を始めました。当時,大柿高校の野球部員は1人。やがて同じグラウンドで,大柿高校野球部は音戸高校の練習に参加することになりました。
大柿高校は2013年,夏の県大会には出場できませんでしたが,翌年には部員が3人となり,音戸高校との連合チームを結成して夏の大会への出場が可能となりました。この2014年以降,大柿高校は連合チームでの出場が続きます。
また,2014年は県大会の後の8月に,大柿高校グラウンドで並木学園高等学校野球部との合同試合を行いました。普段は少ない人数での練習が,合同試合で実施できたことは,貴重な経験となりました。
2019年の夏,大柿高校はようやく単独校出場を果たしますが,そこに至るまでには音戸,並木との交流が続いてきた,このような道程があります。
山科先生が部員と共に気合を高める様子を,ネット越しに見守っているのは,外部指導者の三宅(みやけ)コーチです。(写真右)
江田島市出身の三宅コーチは,2019年春から大柿高校野球部を指導。かつては広陵高校の選手として甲子園に出場された,頼もしい大先輩です。
試合開始,先攻は大柿高校。1回表で3点を取り,チームに良い流れをつくりました。
その後,並木・音戸がじわりと追いつき,7回裏で同点のピンチに。
しかし大柿高校,ペースを大きく乱すことなく,攻めの姿勢を続け,残りの回への点につなぎました。
結果は「大柿 7-5 並木・音戸」。2点差で勝ちました。
試合終了後,金川くんにインタビューすると,
「(自分は出ていないが)ピッチングのミスはあったものの,クリーンナップから下位打線まで繋げられて良かった」と,冷静に分析していました。
両チームともに,お疲れさまでした。
(2020年6月取材)
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【学校情報】広島県立大柿高等学校
住所:〒737-2213 江田島市大柿町大原1118-1
電話番号:(0823)57-2055
FAX:0823-57-2619
ホームページ:http://www.ogaki-h.hiroshima-c.ed.jp/
大柿高校魅力化コーディネーター木村さんによるフェイスブックはこちら
今年3月,江田島市公式Youtubeチャンネルに,三高中学校3年生制作の「江田島市地域活性化プロモーション動画」が公開されました。
これは,三高中学校3年生の「総合的な学習の時間」で,江田島市の活性化について観光客や移住者を増やすなど多くの選択肢を皆で検討し,生徒自身が発案から実現まで可能な方法として,制作されたものです。
プロモーション動画は,その土地の魅力を伝えるものであり,本来なら解説の必要はないかもしれません。
しかしながら,この動画を見るうえで,知っていればさらに楽しめる,見方が変わる,そんな素晴らしさを誰もが共有できればと今回,江田島ファンネットで取り上げた次第です。
※記事作成にあたっては,
・動画出演の3年生担任を務められた岩城(いわしろ)先生(現在は三高中から能美中に異動)
・副担任の藤山(ふじやま)先生
・岩城先生,藤山先生と共に動画制作に携わられた,沼野(ぬまの)先生
・元・江田島市地域おこし協力隊でオリーブ栽培技術指導員の小山内(おさない)さん(現在は江田島市農林水産課に勤務)
以上,4名の方から,お話を伺うことができました。取材へのご協力,有難うございました。
それでは,プロモーション動画を見てみましょう。
江田島市公式Youtube 内動画
冒頭の場面は,フェリーに乗ったマント姿の5人が,三高港に降り立つところから始まります。
岩城先生は3年間,持ちあがりでこのクラスを担任されました。
学級通信の名前は「HERO(ヒーロー)」。そして,HEROはクラスの年間目標でもあり,この動画においても,江田島を何とかしたい,救いたいというイメージから,マントをつけたこの衣装が撮影に用いられました。
マントに配したこのマークは,三高中学校ホームページの見出しアイコンにも登場。修学旅行の報告ページでは「三高ンパニー(みたかんぱにー)」と紹介されています。
「修学旅行2019」のページ
三高中学校では,「総合的な学習の時間」の一環として,2017年の修学旅行から,東京・銀座の“ひろしまブランドショップTAU“で,三高のカキ販売や江田島市のPR活動を行っています。販売に先駆けて,生徒の皆さんは生産者から養殖方法やカキ打ち体験も学び,カキの仕入れや会計などを生徒自らが行う模擬株式会社「三高ンパニー」を運営します。
三高ンパニーのシンボルマークが出来たのは2018年。2年生(当時)の生徒によるデザインで,このプロモーション動画にも出演しています。ふたつ組み合わせたカキを中央に据え,青は海,緑は山を表現したものです。シンボルマークからは,豊かな自然に恵まれた地で,おいしいカキが育つイメージが伝わります。
そして,このときに見えている三高港とその周辺は,江田島市の三高地区整備事業のため,現在工事が行われています。新ターミナルは2020年8月8日,交流プラザは同月11日から供用開始予定。プロモーション動画の光景は,昭和51年の供用開始から40年以上,島の人々の生活を支えてきた歴史ある港の姿を,記録したものとなりました。
動画は,三高港を後にして,江田島市内各所へと場面が移ります。
リゾート感あふれる海辺でのブランコ!沖美町といえばやはりここは外せない,旧がんねムーンビーチです。
最近では,瀬戸内シーラインのインスタグラムアカウント(@setouchisealine)でも,写真映えする場所として紹介されているので,ご覧になった方もいらっしゃるでしょう。
がんねへ至る市道美能21号線は,平成30年7月豪雨の被害により,2020年4月中旬から翌年3月末まで工事中。今回の動画は,幸いにも撮影可能な時期に行えた,貴重な映像となりました。
次は能美町中町の,トトウガ鼻と船霊(ふなだま)社。潮が満ちていると2つの島のように見えますが,
動画では,徒歩で行ける干潮の時間帯を撮影しています。
このトトウガ鼻の岬は,太平洋戦争末期に軍艦「利根」が攻撃を受けたときに,現在のような形に変わったと言われています。(「広報えたじま第23号」 より)
船霊社は,海の民が航海安全祈願の船の神様を祭ったものです。遠目にも鳥居の鮮やかな赤が目立つのですが,これは2018年12月,江田島カヌークラブのメンバーが神社の関係者の方と調整を行い,鳥居の塗装補修がなされたものです。
(関連記事:「江田島カヌークラブ」ホームページ記事「ボランティア:船霊社鳥居の塗装補修」)
日常の見慣れた光景もこのように,地元の人々の貢献によって守られています。
海に道が現れ,陸続きになるトンボロ現象がみられる,地域活性化プロモーションにふさわしい絶景です。
同じ能美町中町には海だけでなく,山で楽しむ,真道山森林公園キャンプ場があります。
真道山中腹谷間を開いて1992年に完成したこの施設は,テントサイト,オートキャンプサイトにコテージ,1000人収容の野外ステージも有する,江田島市のアウトドア・アクティビティを代表するスポットです。日々の喧騒から離れて過ごすには「山に入って森林浴」は,最適解と言えましょう。
さて,このプロモーション動画の見せ場の1つめが,次からの一連のシーンです。皆さんは,初見でお気づきになられたでしょうか?
トトウガ鼻での構図に似て,不思議な既視感を覚えるのですが,こちらは大柿町深江にある,標高11mの広島一低い山・茶臼(ちゃうす)山。干潮のときに行ける島です。環境学習の場として,ここ釣附海岸は広く知られ,同じ深江にある,さとうみ科学館では,自然観察会がこの海岸でも実施されています。
ひとつの市内で,トンボロ現象にまた出会えるとは驚くべきことなのですが,日常のなかで暮らしていると見逃してしまう名所であることに気づかされます。
茶臼山を,頂上を目指して進み,ジャンプ!
茶臼山でジャンプして,着地したこの岩場は,よく見ると同じ地点ではなくなっています。
日本一低かった茶臼山にいたはずですが,上からながめる景観が変わり,一種のアハ体験となっています。
真道山森林公園から茶臼山へ移動中,遅れていたメンバーのひとりが,先に天狗岩を制覇しているという,天狗にちなんだ粋な演出も見どころです。
大柿町大君にある天狗岩は2019年,ノンアルコール飲料「オールフリー」のCMで,知名度が急上昇しました。
天狗の次は鬼のいる場所へ。後編に続きます!
今回は,三高中学校3年生制作の「江田島市地域活性化プロモーション動画」を紹介しています。三高港から天狗岩までの前編はこちら。後半は,「島の駅 豆ヶ島」からスタートです。
天狗の次は鬼。大柿町飛渡瀬の徳永豆腐直売店「島の駅 豆ヶ島」に,やってきました。
豆ヶ島名物の豆乳ソフトクリーム,大豆うどん。 そして江田島オリーブファクトリーのピザ。美味しい食べ物は,人を笑顔にしますね。
カキの名産地で,むき身作業に従事される作業場の皆さん。ここでの笑顔も素敵です。
そして,これを起点に始まる,カキに関連した映像のなかにも,2つめの見せ場があります。
殻付きのカキを焼く場面にかかる「この牡蠣と特産品で」のテロップは,江田島焼の沖山工房に重なります。
ろくろを回しているのは,陶芸家の沖山(おきやま)さん。オータムフェア江田島,まるとくフェア,フェスティバル江田島など,市内のイベントでも人気。江田島産カキ殻使用の釉薬で作った食器は有名で,2019年11月には,NHKテレビ『小さな旅「牡蠣島の秋~広島県 江田島市~」』にも取り上げられました。
プロモーション動画の歌詞「この牡蠣と特産品で」によって,焼いて食べる殻付きカキから,陶器づくりのカキ殻へと,つながる流れが見事です。
テロップのこの歌詞は,動画には出演していない,女子生徒2名,男子生徒1名による作詞で,BGMの作曲も行っています。音楽科担当の藤山先生が作曲を指導されました。
作詞・作曲については,動画で活躍する5人のヒーローの関係性やキャラクター設定を考えてから,取りかかったそうです。言葉のなじみ方や,韻を踏む工夫,そして江田島市の活性化につながるように,丁寧に歌詞が作られました。
考えた歌詞のところから,音をあてはめていくという方法で作曲しましたが,実際に歌ってみると,雰囲気が違う,しっくりこない……と,もう一度作り直しをすることに。妥協をせず,納得いく形で完成させた2回目の曲が,今の動画に至っています。
また,三高中学校は,第84回NHK全国学校音楽コンクールの広島県コンクールにおいて,銅賞を獲得した実力校です。小中合唱交流や江田島市中学校合唱祭への参加,プロによる合唱指導など,技術向上にも意欲的です。
その成果は,3年生が歌った,この動画で聴かれる通りで,郷愁を呼びおこす歌声は,日頃の練習から生み出されたものです。
※動画に使用された曲「ここにおいでよ!」の歌詞は,三高中学校のホームページ内で見ることができます。 歌詞に登場する「エタジマン」とは,この5人のヒーローなのです!
そして3番目の見せ場は,江田島市内最大の,大柿町深江地区オリーブ農園です。
約6.6haの栽培面積に,植栽本数は約2800本。令和元年度の収穫量は約2トンを記録。江田島市が市有地を整備したこの農園は,2011年6月から造成工事開始,2014年3月に完成しました。
RCCテレビの番組「元就。」で,2016年9月に放送された江田島特集でも,この深江地区オリーブ農園が登場しました。
[RCCテレビ「元就。」ホームページ バックナンバー2016年9月4日(日)]
市有地につき普段は入ることができないため,動画で見られること自体が貴重な場所でもあります。
撮影には,江田島市地域おこし協力隊・オリーブ栽培技術指導員(当時)の小山内さんが同行。大柿市民センターにて,オリーブ冠づくりも指導されました。
(オリーブファクトリーと,農園でのシーンに,それぞれオリーブ冠が出てきますね)
2019年NHK杯国際フィギュアスケート競技大会など,国際的な舞台で,江田島市のオリーブ冠を見かけることも多くなりました。官民一体となって取り組んできたオリーブ振興が,着実に進んでいる証と言えるでしょう。
オリーブ農園でのロケ日は,あいにくの雨模様でしたが,皆が笑顔で,元気よく駆け回る姿が印象的です。
動画制作にあたっては,ロケ先に1件1件アポ取りを行い,中にはこのように天候に恵まれなかった日もあったりと,笑顔の撮影の裏側には見えない苦労と努力があったことが窺えます。
そしてカメラは再び海へ。人気上昇中のマリンスポーツ,SUPです。穏やかな海は, SUPが初心者でも楽しめる環境として,広く知られています。
大柿町大君のビーチ長浜で,座った状態で1人を載せて,もう1人が漕ぎだす,複座SUPとでも呼べそうな難しい技に挑戦しています。イカダからSUPでテイクオフは,なかなか思いつかないユニークな発想ではないでしょうか。
海面にきらめく陽光と遠景の島影が生みだす情景が美しいシーンですが,やはり海での撮影のため,苦労されたそうです。
プロモーション動画を制作する前,クラスで話し合ってみると「自分が江田島市に住んでいながら,この島のことをよく知らない」「住んでいるのに,行っていない場所もある」ことが分かったそうです。今まで行ってみて良かった場所を情報交換し,ロケ場所について,多くの候補をピックアップ。
外に向けて発信する目的を皆で持って,撮影地が選ばれました。
カキの養殖風景など,ここから続く静止画の写真は,元広島市立安佐南中学校校長で,現在は一般社団法人二科会写真部会員の平野良雄(ひらの よしお)さんからの提供によるものです。平野さんは,2017江田島市夕景フォトコンテスト(江田島市観光協会主催)において,夕暮れの海に投げ釣りのシルエットが見事な作品「夕陽に向かって」で,金賞を獲得されています。
沖美町の夢来来(ゆめきらい)からの眺望や,切串おかげんさんまつりなど,市内のとっておきの瞬間が,見る人の心に深い感動を残します。
動画は,旧サンビーチおきみから変貌を遂げた,沖美町の新ランドマーク・Uminos Spa & Resort(ウミノス スパ&リゾート)でラストを迎えます。
Uminosは,旧サンビーチおきみから2019年7月にリニューアルオープン。瀬戸内海の展望と夕日が楽しめる客室は,全室オーシャンビュー。国産ブランド和牛のグリルに,島ならではの海の幸。冬場には新鮮な焼きガキを堪能できるカキ小屋も期間限定開店。食べてよし,泊って見てよしの宿泊施設です。
このプロモーション動画を振り返ると,三高港から始まり,ラストにこのuminosがおかれたことは,大きな意義があると感じます。
三高港の新旅客ターミナルは,2020年8月から利用開始予定。一方のラストには,新生サンビーチおきみ=uminosがあり,現在も変化を続ける江田島市の象徴的なランドマークです。
動画内で巡ってみせた市内の各スポットは,単なる名所紹介ではなく,過去から現代に至るまで,江田島市が駆けぬけた時間そのものを内包しています。
そこへ次世代への橋渡しとして,これからの未来を担う5人の若きヒーローが現れたことには,もっと注目してもいいはずです。
前述の,オリーブ農園での撮影に同行した小山内さんによると,動画に出演した三高中学校3年生の5名の生徒は「大人になってもこの島に残りたい」と,感想を話していたことが印象深かったそうです。
郷土を大切に思う気持ちがあるからこそ,この動画には,見る人を振り向かせる,惹きつけるものがあったに違いありません。そして,総合的な学習の時間や合唱コンクールの取り組みなどもあわせて,地域活性化プロモーション動画制作において,三高中学校は最適の環境が整っていたと言えるでしょう。
4分12秒の再生時間に凝縮された,3年生の思いと足跡を,あらためて,じっくりと味わってみてはいかがでしょうか。
(2020年5月~6月取材)
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【学校情報】江田島市立三高中学校
住所:〒737ー2316 広島県江田島市沖美町三吉2699
電話番号:(0823)47-0125
FAX:(0823)47-0126
ホームページ:http://www.edc.etajima.hiroshima.jp/~mitaka-chu/
2020年2月28日,フリーライター・丸古玲子(まるこ れいこ)さんの著書『江田島本』が発売された。
江田島の歴史と伝統を,現在ある姿のまま,島めぐりとそこに暮らす人への取材を通じて,描き出した一冊だ。
丸古さんは呉市出身。大学卒業を機に上京し,呉からはしばらく離れていた。東京では,ウエディング会社のセールスプロモーションを担当。仕事を続けるうちに,「取材される側から,取材をする側になりたい」そんな思いから二十代後半,ライターに転身。編集プロダクションへの勤務を経てフリーライターとなった。雑誌やウェブ媒体などでインタビューを主とした仕事をされている。
呉市在住の11人に取材し,インタビューとエッセイで町の歴史を綴った『呉本』を,2018年11月に上梓した。語り手の心情や空気感までとらえた文章は,呉の方言たっぷりで親しみやすさを備えつつも,ときには戦争の過酷さを受けとめる覚悟を,じわりと読者に突きつける。あの時代,呉の地に生きた人々の,魂の記録だ。
入船山記念館や海上自衛隊呉地方総監部など,昔ながらの名所から,平成以降に建設された大和ミュージアムまで幅広く取りあげた。観光ガイドブックとしての側面も持つが,その枠ではとても収まりきらない,時代の断層を詰め込んだ。過去から現在に生きる人々の活動から,いまの呉の町に歴史と伝統が受け継がれていることを伝える。
『呉本』は,刊行から半年を待たぬうちに第二版発行となり,好評を博した。また,この出版が評価され,丸古さんは呉市から「くれ観光特使」に選ばれた。
今回刊行された『江田島本』は,『呉本』の別冊として生まれた。
(写真左の『呉本』の装丁は青が基調。温暖な気候,MIKANマラソンで有名な江田島にはオレンジが似合う)
発売直後の3月2日,呉でのトークショーの前日に江田島市役所を訪れた丸古さん。多用の合間に,急なお願いであるにも関わらず,江田島ファンネットの取材に快く応じていただいた。
(著書を手に,笑顔の素敵な丸古さん)
(取材中のサイン入れ風景。手渡す前に吸い取り紙をはさむ,細やかな心遣いが印象的だった)
「できあがってみると,想像よりも厚くなってしまった」と,丸古さん。『呉本』414ページに続いて,『江田島本』も388ページと,ボリュームたっぷりだ。『江田島本』は,2か月に1回のペースで東京から江田島へ通い,約一年かけて原稿を完成させた。
執筆のきっかけは,どのような思いから始まったのだろうか――。
「『呉本』を読まれた方から,「よかったよ,次はぜひ江田島を!」と感想をいただいたんです。それで本気になってみようと。こういうのは本気になったものの勝ちだと思えたから」
著者と読者の距離の近さ,そして読者からの反応が次の著作への足掛かりとなる,丸古さんのスピード感とエネルギッシュさがうかがえるエピソードだ。
今回の『江田島本』において,丸古さんの江田島攻略の拠点となったのは,明岳周作(あきおか しゅうさく)江田島市長だった。
前作『呉本』を書く際には呉市役所を訪ね,そこで各分野に通じた人や読むべき資料を紹介された。ならば今回は,と江田島市長を表敬訪問。牡蠣やミカン,オリーブなどの特産品,第1術科学校,幹部候補生学校のほかにも,民泊や島の歴史,多くの伝統の継承があることを知る。そして,江田島市企画振興課の畑河内課長と,江田島市地域おこし協力隊・観光仕掛人の小林さんと出会い,江田島探訪の総合ガイドを得た。加えて丸古さんの個人的な縁からも取材とインタビューを進めることとなった。
(写真左:江田島市企画振興課の畑河内真(はたごうち まこと)課長。写真右:江田島市地域おこし協力隊・観光仕掛人の小林由佳(こばやし ゆか)さん。未知なるダンジョン江田島の冒険で,丸古さんの取材に同行した)
『江田島本』では,江田島を知るキーパーソンへのインタビューを軸に,島内に点在する名所紹介も多く盛りこまれ,ページを繰るたびに日帰り旅行のような楽しさが味わえる。入鹿明神社(いるかみょうじんじゃ)探訪の後日談に所収の「シルゴキ天神」発見までの顛末は,『呉本』の亀山神社遷宮と向こうを張っている感があり,読み比べてみるのも一興だろう。
江田島ならではの巡洋艦大淀の紙芝居や,旧陸軍による原爆救援活動,旧江田島海軍下士卒集会所・海友舎の建築保存,愚痴聞き地蔵尊の建立にまつわる話など,切り口も多彩だ。
丸古さんが,取材の感想を「しびれる」と表現されていたのが印象深かった。
『呉本』と同じく『江田島本』も,市内在住者から戦争の話を取材している。受けとめた話の衝撃,重さ。いただいた体験談をどう形にするか。自分がこの話を伝えて良いものだろうか。迷いや苦悩もあったという。
読みやすい文体ながらも,その体験談のひとつひとつは,心の中に確実に澱を残す。島内に散在する歴史の跡に,正面から向き合った丸古さんの真摯な姿勢が感じられる。
また,オリーブ栽培やカッター研修,さとうみ科学館などの観光や産業面にもふれて,重量級の体験談から町かどスナップ的な記事まで,硬軟のバランスがほどよい構成となっている。
中でも,第1術科学校・幹部候補生学校・教育参考館には,ひとつの章としては最も多くのページ数を持つ。
丸古さんが実際に,一般幹部候補生課程卒業式に参列した体験から得た「目の前にある伝統」。第1術科学校・幹部候補生学校の両校長へのインタビューを通して,「有形無形を問わない伝統の継承」への使命感が自身の中で,より明確に形づくられる。
本書の巻末付近に置かれた「伝承と伝説の島」【『ふるさとの民話「江田島・能美島」』より】。ここでの抄録は,実は重要な役割を持つことに気づかされる。江田島の昔話や伝説を収集したこの本から,能美町資料収集委員による編集後記を引用する。
「私たちは主として高齢者の話を収集しましたが,昔聞いた話,体験談などを語る高齢者の方々の眼の輝きにふれ,心のぬくもりを感じました。しかし,昔のことなど思い出したくない,触れたくない,忘れたいという高齢者もおられることがわかりました。
能美町の多くの高齢者は,昭和20年の軍艦「利根」への空襲時の恐怖,原爆投下の残酷さ,さらに21年のコレラ騒動による混乱した社会など,筆舌に尽くしがたい悲惨な体験をされています。このことと,それ以前に聞いた話とが「昔」の中に融合して「思い出したくない」というかたくなな心境となり,貝のごとく口を閉ざすのだろうと考えてみたくなります。けれども,このような体験こそ「人としてあるべき姿」を模索していくうえでの貴重な資料の一つなのではないでしょうか。触れたくない話を,重い口調で,とつとつと語る高齢者の体験談は,決して風化させてはならないと感じました。
(中略)昔話・伝説などは,過去・現代に関係なく,民衆の生活そのものでした。江能四町(江田島町・沖美町・能美町・大柿町)の民話収集活動は,この民話集の出版が一つの区切りになります。けれども私たちは,収集活動を通じて,まだまだ風化させてはならない多くの話が埋もれているように思われてなりません。それゆえ,この民話集を新たな収集活動への出発点として,さらに昔話・伝説をはじめ,戦争体験など四町で起きたさまざまな話題等を掘り起こし,後世に伝えなければならないと考えます」
(『ふるさとの民話「江田島・能美島」』 「ふるさとの民話」の編集を終えて より)
民話の編集・資料収集にあたった委員もやはり,取材に際して困難があったことがうかがえる。そして,丸古さんと同じく,収集によって後世へと語り継ぐ意思を,より強いものにしている。
――この民話集が,昔話,伝説,そして戦争体験を伝えていく必要を説き,そこへ『江田島本』が新たに連なる。
次の世代へ,江田島の歴史が受け継がれる瞬間に,わたしたちは立ち会っている。
江田島が,丸古さんという新たな語り手をひたすら待ち,求めていたのではないだろうか。
『江田島本』の執筆も,偶然ではなく,必然だったのかもしれない。
全部が見どころ,と話す丸古さんにお願いして特別に,ベストエピソードを選んでいただいた。
「山田さんに取材した『戦後68年の意味を知る。日本が日本でなかった期間』ですね」
このタイトル自体ミステリの要素を含んでいるので,ぜひ本書を手に取り,なぜ戦後68年か,その意味を知っていただきたい。江田島そして日本の過去と現在を,深く考えさせられるエピソードだ。
最後に,江田島ファンネットをご覧の方に,丸古さんからメッセージをいただいた。
実は,今年1月に,東京江田島ファン倶楽部の総会に参加されたとのこと。集まった皆さんから親しくしていただいて,盛りあがったのだそう。故郷からずいぶん遠く,距離も年月も離れても,またふるさとに帰ってきていい,帰る権利が自分にはあるんだと思えた。
「外に出た人間だからこそ,ふるさとを見つめることができる。ふるさとを離れた,あなたの意見が必要なんだ」と。
丸古さんからこの言葉をいただいたうえで,『江田島本』を,もういちど読み返してみる。
車窓から見える江田島の山桜や野の花について,こう書かれている。
呉も,市街地を山の方へ離れるとだいぶん田舎で,道端に野草がある。でも,江田島の草木は,もっともっと身近に迫ってくる。車の窓には常に,緑か,海かが,見えている。
これ,住んでいたら普通の風景なんだろうけれど。
外から訪れた身には,やたら特別で,贅沢だった。
もちろん,退屈な景色,と言う人もいるかもしれない。
そういう人は,ここにはなにもない,と言うかもしれない。けれど,なにもないと言う人は,なにがあれば満足するのだろう。
(『江田島本』「なんて大きな島なんだ 一周してみようと思うんです」より)
江田島の印象を書き表すのに,これ以上の言葉が見つからない。
週末や休日には,サイクリストが島をめぐる風景に遭遇し,市外からの移住者も少しずつ増えている。
住んでいたら普通の風景なのに,なぜ集まってきているのだろう。
住んでいたら知ることができない魅力を,はっと気づかせてくれる理由は,こういうことなのかもしれない。
(軍艦大淀慰霊碑近くの桜並木)
(沖美町のカフェ「ETTA JAZZ CAFE」付近。美能地区から是長へ向かう途中に見える桜)
(沖美町から能美町方面へ続く県道沿いの景色。すれ違う車もまばらで,おだやかな海が視界に広がる)
呉港からフェリーで約20分,高速船なら10分強。
とても近いようで,わたしからは遠かった現・江田島市。
けれど,呉とは切っても切り離せない縁がある。
呉のむかしを知っていくと,この島のむかしも知りたいと,どうしても欲が湧く。
(『江田島本』「はじまり」より)
「知りたい」興味と情熱から紡がれた『江田島本』。土地と歴史が持つ圧倒的な情報量の多さを,丸古さんの感性と筆致で,ぐいぐいと引き込まれる逸品に仕上がっている。歴史書のなかで色あせた昔の姿の集積ではなく,過去からいまへと多くの人に語られ,受け継がれた,現在進行形の江田島がここにある。
本書の最終章のまとめに書かれた「わたしは,この島が,好きになりました」が,全てを語っている。
誰かを,何かを,深く知りたいと思うのは,どういうときなのか。
それが好意でなければ,これほどに多くの言葉を尽くさないだろう。
次回作は未定だが,著者と一緒に回る『呉本』『江田島本』ツアーを企画中とのこと。こちらも鶴首して続報を待ちたい。
(取材日:2020年3月2日)
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[出版情報]
『呉本(くれぼん)~呉本 海軍、空襲、大和。ふるさと11人のインタビュー~』(2018年11月発行)
『江田島本(えたじまぼん)~伝統はだれが作る。伝統、伝承、伝説の島~』(2020年2月発行)
各定価:1,100円+税
※いずれも自費出版。丸古さん自身が版元「ちょうちょ人間」となり,そこから発行した。
amazonのほか,呉,江田島,広島,東京の各委託先にて購入可能。
詳細は,丸古さんのホームページ(https://maruru5.wixsite.com/maruko)で最新情報の確認を。
人工知能や,モノのインターネット=IoT(Internet of Things)などの最新技術を使い,県内企業が新たな付加価値の創出や生産性効率化に取り組めるよう,技術やノウハウを持つ県内外の企業や人材を呼び込み,産業・地域課題の解決をテーマとして共創で試行錯誤できる実証実験の場――。
それが,広島県が2018年5月から始めた「ひろしまサンドボックス」です。
3年間で10億円規模の予算が投入される「ひろしまサンドボックス」では,公募から選ばれた9つの実証プロジェクトが現在進行中。そのなかのひとつ「スマートかき養殖IoTプラットフォーム」は,江田島市のかき養殖が実証実験の場として選ばれています。
江田島市の,かき養殖の採苗(海中に入れたホタテ貝の貝殻に,かきの幼生を付着させる)では近年,ばらつきや低下が発生。採苗不良の傾向は平成以降続いており,年によっては他県から種苗購入のため多額の投資が必要となり,産業全体の存続にかかわる問題となっています。
今回のプロジェクト「スマートかき養殖IoTプラットフォーム」では,東京大学のほか,シャープ,NTTドコモなど多くの企業と江田島市,漁協が,今まで人間の経験と勘で行われていた採苗を,人工知能やIoTにより,データに裏付けられた最適な養殖手法の確立を目指すべく,2018年12月から実証実験を行っています。
能美町の旧高田小学校を改修した,高田交流プラザ。
ここに,「スマートかき養殖IoTプラットフォーム」のラボ(研究室)があります。
ラボは,旧校舎の教室を利用。2019年の6月から8月にかけて,ここで採取データの研究が行われました。
入口の「実験ラボ不在中」の案内のとおり,ラボは通常,一般開放されておりません。
「iOstrea(アイオストレア)」は,江田島市のかき養殖における課題解決のために,10団体の産学官民によって結成されたチーム名です。
オストレアはラテン語で,かき。「かきを愛する」ということで,「アイ(愛)オストレア」。ひろしま江田島のかきを愛するチームとして名づけられました。ロゴの中の「e」には江田島市の市章が入っています。
江田島市と内能美漁業協同組合,平田水産は,広島水産業の活性化活動・実験フィールド協力や支援を担当。
広島県立総合技術研究所は協力支援パートナーとして,今回のプロジェクトでかき養殖,水産技術に関する助言にあたります。
そして,ドローンによる測量と画像処理解析を行う,ルーチェサーチ株式会社は,海色変化を検知するドローンで,かきいかだの周辺海上を空撮。画像から産卵時期の海の白濁を検出,かきの幼生が多く生息する場所や海流を,撮影データから解析して採苗支援を行います。
中国電力株式会社と,株式会社セシルリサーチは,臨海発電所で海水配管内に大量発生する付着生物の調査研究実績があり,「スマートかき養殖IoTプラットフォーム」では,かき幼生検出技術を担当しています。
株式会社セシルリサーチで使う用具がこちら。海上を浮遊しているかきの幼生を検出するために,海中にネットを入れて,かきの産卵時期に稚貝を採取する装置です。
株式会社NTTドコモは,情報通信技術と海洋観測水上ブイ技術で参加。
このICTブイ(ICTは情報通信技術=Information and Communication Technologyの略語)は,乾電池を内蔵。各種センサーを接続して海面に浮かべ,かきいかだ付近の水温や塩分濃度などを測定します。
また,東京大学は,かきいかだに設置した水中監視センサーで,水温やクロロフィル(植物プランクトンで,かきのえさとなる)量を計測。それらのデータ通信を行うネットワークを構築しています。
ケーブル状の水温センサーには太陽電池で電力供給。
採取データの通信に使われる無線ネットワーク機器です。
ICTブイや水中監視センサー,ドローンによる海上観測画像結果などから得られたデータを,人工知能で高速分析。漁業者の端末へ,かき養殖に必要な情報が送られます。
シャープ株式会社は,プライベートLTEのネットワークから,かき生産者が各種情報を受け取るデータ端末のスマートフォン提供と,無線技術の開発に携わります。
データ端末は,海水温,塩分濃度等の海洋情報をアプリ「ウミミル」で観ることができます。
(下の画像はサンプルです)
江田島での実証実験開始から1年を経過し,センシング(センサーなどを使い様々な情報を計測,数値化する技術)の手法を確立。2020年以降は,蓄積したデータを利用して情報配信できそうな段階まで来ているとのことです。
今までは,海面の様子や時期から長年の勘と経験で見当をつけて,かきいかだまで漁船で調べにいっていたのを,これからは端末ひとつで簡単に確認できる――。生産者の高齢化や,勘頼みの従来手法では対応が難しい近年の採苗不良などの問題を,最先端の技術が解決してくれるかもしれません。
明るい未来への入口は,すぐそこまで来ているのかも,と感じさせられます。
この「スマートかき養殖IoTプラットフォーム」は,出身が江田島,または江田島にゆかりのある人たちが,不思議な縁で集まったプロジェクトでもあります。
東京大学大学院の中尾教授は広島県出身で,祖父は江田島の旧海軍兵学校で教官の経験をお持ちです。シャープ通信事業本部の角田さんは実家が能美島で,内能美漁業協同組合に先輩がおられたそうです。また,ドコモCS中国の中島さんは,広島生まれの広島育ち。釣りが好きで,江田島にはフェリーで切串港まで来て,釣りをしたこともあり,「プロジェクトのメンバーには,人のつながりという点で,何かしら江田島の共通項があった」と,今回のプロジェクトの感想を述べられています。
江田島市のかき養殖に,インターネット時代の最新技術がつながる・あつまる「スマートかき養殖IoTプラットフォーム事業」。江田島に集結した熱い想いが動かしていく未来に,期待が高まります!
(2019年12月取材)
(昨年度の活動の様子)
大柿中学校では,毎年,修学旅行先で江田島市のよさを特産品の販売と合わせてPRする活動を行っており,今年もJR新浦安駅南口広場の一角をお借りして「浦安マーケット」を開催いたします。
当日は,「江田島オリーブファクトリー」のオリーブオイルやリップクリームなどの関連商品,また,「てくてくさつまいも本舗」のもみぢ饅頭やさつまいもパイなどを販売します。
お近くにお住まいの方,お近くにお立ち寄りの方がいらっしゃいましたら,みなさまお誘い合わせのうえ,お越しください!
[販売品目の一部]
(「江田島オリーブファクトリー」のオリーブオイル)
(「てくてくさつまいも本舗」のもみぢ饅頭とさつまいもパイ)
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~「浦安マーケット」江田島市PR活動~
開催日:12月6日(金)午前10時~午前11時15分
場所:JR京葉線 新浦安駅南口広場
問い合わせ先:江田島市立大柿中学校(0823-57-2065)
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12月2日(月),2年生の修学旅行事前指導の様子です。浦安マーケットに向けて,気合が入ります。
皆さんのご来場を,お待ちしております!
一昨年まで夏に行われていたサマーフェスタ江田島・江田島湾海上花火大会が、昨年から秋開催になりました。
オータムフェスタ江田島2019は、市内外からの多くの露店でグルメ満喫!地元からは江田島海自カレーが初出店、赤牛や馬料理で有名な店舗が熊本県から参加!!ゲストには、サンフレッチェ広島の森﨑和幸C.R.Mを迎えます。地元おなじみのミュージシャンに市内中学校吹奏楽部出演の音楽部門ステージ、昨年好評を博した自衛隊記念式典、観閲式と、見どころいっぱいの内容です。
夕方からは江田島湾海上花火大会、約2100発の花火が秋の夜空を彩ります。みなさまお誘いあわせのうえ、ぜひお越しください!!
【オータムフェスタ江田島2019】
開催日:10月27日(日) 午前11時~午後5時45分
場所:海上自衛隊第1術科学校
【江田島湾海上花火大会】午後5時45分~午後6時30分(午後6時から花火打ち上げ)
問い合わせ先:江田島市交流観光課(0823-43-1644)
プログラムの詳細や会場までの無料シャトルバス、駐車場についてはチラシをご覧ください。
オータムフェスタ江田島2019・江田島湾海上花火大会チラシはこちら(PDFファイル)
また、海上自衛隊第1術科学校ホームページには、当日の自衛隊記念日行事等についての詳細があります。こちらもあわせてご確認ください。
9月10日(火)より開催中の「くらしの道具展」。
大柿地区歴史資料館・江田島市灘尾記念文庫の1階の展示をほぼ入れ替え,市内で使われていた古民具が,所狭しと並んでいます。
入口には「くらしの道具展」看板。自動扉の向こうは――。
「広報えたじま第168号」の『ふるさと再発見~郷土ゆかりの偉人⑤津田喜次郎(つだ きじろう)』で登場した,津田式ポンプがお出迎え! その重量感と迫力に圧倒されます。中へと招じ入れているかのようなポンプの佇まいがユニークですね。
(能美町出身の津田喜次郎さんは,手押し式ポンプの製造を起業。広島をはじめ全国的規模で手押しポンプの普及に尽力。その功績により「紫綬褒章」「紺綬褒章」を受賞しています)
入口から見えるいつもの受付にも,古民具が並びます!
「くらしの道具展」は大型の古民具が多く,床を使った展示も広くとられ,とても見ごたえのあるものになっています。
展示ケースの上にあるプレートで「衣」「食」「住」コーナーに,それぞれ分かれています。
チラシにある電話機も,こんな感じで見ることができます。
今回展示の古民具は約150点!ぜひ会場で,その全容をお楽しみください!!
大柿地区歴史資料館・江田島市灘尾記念文庫のアクセスなどについては,過去記事(「ふるさとの歴史を後世に~大柿地区歴史資料館・江田島市灘尾記念文庫~」)をご覧ください。
※PDF形式のチラシはこちら↓
問い合わせ:大柿地区歴史資料館・江田島市灘尾記念文庫(0823)57-6420
2019.7.17追記:【スタンプラリー実施について】2会場のスタンプを集めると,先着で海上自衛隊グッズをプレゼントします。
昨年好評を博した「海上自衛隊第1術科学校 教育参考館特別展」,今年は7月20日より開催です。
教育参考館の所蔵資料を地域公開します。第1会場の大柿地区歴史資料館・江田島市灘尾記念文庫では「特攻~命のメッセージ~」と題し,戦時中に2,000名を超える多くの若者が特別攻撃隊として出撃,戦死した彼らの遺書などを特別に展示します。また,第2会場の江田島市学びの館では「江田島と海軍兵学校」をテーマとして,明治21年から始まった海軍兵学校と江田島の歩みなどを紹介します。
※PDF形式のチラシはこちら↓
2019年教育参考館特別展チラシ(2枚組) (1.65MB)
大柿地区歴史資料館・江田島市灘尾記念文庫の詳細,アクセスなどについては,前記事(「ふるさとの歴史を後世に~大柿地区歴史資料館・江田島市灘尾記念文庫~」)をご覧ください。
第2会場の江田島市学びの館(江田島町中央一丁目3番23号)は,斜め上にある,江田島市民センターの駐車場(江田島支所駐車場と同じ)が利用可能です。
(写真はいずれも昨年の特別展開催時の各会場外観です)
会場の展示物はカメラ等撮影禁止のものがありますのでご注意ください。
問い合わせ:江田島市教育委員会生涯学習課(0823)43-1902
(※参加受付は終了しました)
(※ページ内の写真は昨年2018年大会のものです)
江田島 SEA TO SUMMIT 2019
現在,エントリー受付中です!
株式会社モンベル主催の環境スポーツイベント『SEA TO SUMMIT』。2014年に第1回が開催されてから,江田島大会は今年で6回目を迎えます。
カヤックで小黒神島をめざして陸へ戻る「海のステージ」約10km,自転車で島を駆け抜ける「里のステージ」約3km,砲台跡など戦時中の遺物が残る砲台山の山頂をハイクで目指す「山のステージ」約5km。全行程およそ5時間,標高差402mのフィールドを人力のみで巡ります。
まずは「海のステージ」。スタート地点は,昨年と同じくサンビーチおきみ。
能美市民センターを中継し,自転車でサンビーチおきみへ戻ってくる「里のステージ」。
ラストとなる「山のステージ」は,砲台山!
今年の第6回では,ひとり自分のペースで挑戦する「シングルの部」,2名以上5名以下で参加できる「チームの部」に加えて,障がいがある方も自身の能力に応じて,希望のステージのみでの参加が可能な「パラチャレンジの部」もあります。
また,1日目は環境シンポジウム,2日目が上記アクティビティとなっております。両日参加できる方がお申込みできます。
(※昨年シンポジウムの様子から)
1日目の環境シンポジウム前にはサンビーチおきみで,カヤックを置く砂浜の清掃を行います。
SEA TO SUMMITはカヤック,サイクリング,トレッキングの各アクティビティを楽しむイベントですが,シンポジウムや参加者自身による清掃活動を通して,かけがえのない自然について考える機会でもあります。
「イベントには興味があるが,カヤックを持っていない,練習ができない……」そんな不安もこれで解決!カヤックレンタル(有料),初心者・初級者向けカヤック・SUP体験が江田島カヌークラブでできます。
詳細は
●「江田島 SEA TO SUMMIT 2019」のホームページ
https://www.seatosummit.jp/menu117/contents957
●江田島カヌークラブのカヤックレンタルなどに関して
江田島カヌークラブ:etajima-canoe-club.jimdo.com/
今年も江田島で,みなさんの参加をお待ちしております!
新入生40人を迎え,平成31年4月9日(火)に第72回大柿高校入学式が行われました!
生徒数の減少で,市内唯一の高校存続が危惧されていましたが,今回の入学者数は市内外いずれも,前年度を上回る結果に。オープンスクールや学校訪問をはじめとする高校自体の取り組みに加え,江田島市,江田島市内唯一の高校を存続させたいと願う地域住民の活動など,多くの方々の尽力が結実した(2月更新記事「大柿高校魅力化コーディネーターを紹介します!」)新年度となりました。
昨年12月からの大柿高校名物,ウェルカムボードも祝福モードでお出迎えです。
入学許可にて,新入生40人起立の様子です。
生徒募集への取り組みのひとつひとつが,この日へとつながりました。
新入生代表による宣誓も,はきはきとした口調で実に頼もしく感じられました。
松岡浩樹校長の式辞に続き,沖井純広島県議会議員,明岳周作江田島市長,向井伸介PTA会長の来賓祝辞がありました。
式の終わりには,新1年生担任と副担任による自己紹介です。きめ細かい指導,生徒と先生の距離の近さ・あたたかさは,大柿高校の魅力です。『目が届く・手が届く・心が届く』をモットーに,これからも前進し続ける大柿高校に,どうぞご期待ください。
【学校情報】広島県立大柿高等学校
住所:〒737-2213 江田島市大柿町大原1118-1
電話番号:(0823)57-2055
FAX:0823-57-2619
ホームページ:http://www.ogaki-h.hiroshima-c.ed.jp/
大柿高校魅力化コーディネーター木村さんによるフェイスブックはこちら
今年4月,江田島市出身の大森らんさんが,本市初の女流囲碁プロ棋士となりました。小用港には横断幕が設置されています。
また,同港には,令和元年度全国高等学校総合体育大会カヌー競技出場・岡本栞音君の横断幕もあります。
大柿高校カヌー部は,3年連続の出場!惜しくも準優勝進出は果たせませんでしたが,平成28年度のカヌー部新設からのめざましい活躍には,横断幕からもその激励ぶりが感じられます。
そして大柿高校では,懸垂幕が校舎に。県内の県立高校唯一の天然芝グラウンドで練習するサッカー部と,穏やかな波で練習に適した長浜海岸で部活動に励むカヌー部。2枚ともに応援の熱意がひしひしと伝わってきます。
横断幕・懸垂幕は出身校からの寄贈以外にも,多くの方々の支援によって市内の港や道路沿いのフェンスなどに,設置されています。郷土出身・在住の方々の活躍を知る,思いがけない出会いが,市内のどこかで待っているかもしれませんね。
(各写真の横断幕・懸垂幕は,2019年8月時点のものです)